SMAP解散・独立報道が教える『理想の上司』と『リーダーの条件』
2016年1月13日、日本全国を震撼させるニュースが届いた。
その驚愕のニュースの内容とは、SMAPが解散するというニュースだ。
このニュースに驚いた人は多かったに違いない。
昨日朝、起きたら携帯のアプリにこのニュースの一報が速報として届けられていた。
あまりに突然の事で最初このニュースを目にした時、何が何だが良く分からなかった。
まず率直にウソだろうなと思った。
寝耳に水とはこのことで、こんな解散になるような話は一切聞いたことがなかった。
信ぴょう性を確かめる為、僕はGoogle newsに目を通した。そして、大手メディアも同じことを報じていた事を知った。
これは夢ではなく、事実なんだと分かった。
SMAPと言えば、日本で一番のグループである。子供のころからテレビで見続けてきているし、テレビに毎日のように出続けていてこれからもずっとそうなっていくんだと思っていた。
解散になるなんて思ってもいなかったのだ。
調べて見ると、SMAPのファンや業界の人などは去年から噂が流れていたらしいが、僕は一切知らなかった。
とにかく、このニュースを見た時、かなりの衝撃だった。
2016年まだ明けて間もないが、もしかしたら今年が終わる頃に振り返っても今年一番のニュースになるのかもしれない。
2016年1月14日現在、まだこのSMAP解散・独立は正式に発表されていないが、一体どういった経緯で解散騒動になるまでに至ったのか、自分なりに調べて見た。
そして、この騒動を見ていると僕が生きる日常の世界でも同じような事が起きていて、そして、色々な事を教えてくれた気がした。
SMAP解散・独立報道から見る『理想の上司』と『リーダーの条件』
今回この日本全土を驚愕させたSMAP解散報道から見えてくる『理想の上司』と『リーダーの条件』について僕なりに感じたことを書いていきたい。
SMAP解散・独立報道が教えてくれる事
今回の騒動は簡単にまとめるとこうだ。
スマップの木村拓哉を残して、他のSMAPメンバーである中居正広、草彅剛、香取慎吾、稲垣吾郎4名のメンバーはジャニーズ事務所を退社し、独立する意向だということ。
この退職に至るに至った理由はSMAPのマネージャーがジャニーズ事務所を退社する事に端を発しているとのことだった。
簡単にいうと、この退職予定のマネージャーが退職するので、それに追従するように他メンバーが退社するとのことだった。
このマネージャーが辞めるに至った経緯は会社の意向や派閥闘争にあると言われている。
退社する意向を示したSMAPのメンバーが自主的に動いたのか、マネージャーが引き抜いたのかは分からないが、僕はこの経緯をニュースで見て、一般の社会、企業でも良く起こる出来事だなと感じた。
どこの会社にも派閥はあるし、そして、会社の意向に合わず退社する人は一杯いる。
会社の社風や風土が合わず辞めていく。
これは極々普通の事ではないのだろうか?
今回の騒動のように辞めた人に一緒についていくというのは普通ではないのかもしれない。
でも僕が働いていた環境ではこれも普通に起こっていた。
今回のSMAP解散騒動の内容は僕が生きている一般の世界でも起こっている似たような問題なのである。
僕自身が日本で働いていた時の企業で同じような事が起こっていた。
僕は外資系企業に勤めていたので、日本企業では珍しいのかもしれないが、ある社員が辞めてそれに追従するかのように多くの社員がいなくなっていった。
正確には僕がこの会社を辞めた後に起こった出来事なので僕自身は目の当たりにはしていないのだが、多くの社員がこの社員に追従するように会社を辞めた。
この人は会社を辞めて、新しい会社を作り独立したわけではないが、ライバル企業に転職し、部下も彼に追従する形でこの企業に転職をし、辞めていった。
この時も今回のSMAPの騒動と同じように会社の意向に合わない社員が辞め、それに追従し辞めていったのだ。
そして、今回のSMAPの騒動の経緯をみていくと、僕が以前勤めていた企業でも同じような事が起こっていたと感じさせるに至った。
この事が今回この記事をまず書くに至った理由だ。
日本の企業であればなかなかないのかもしれないが、外資系というのは簡単にトップが変わる。そして、社風、社内環境もトップに合わせるように簡単に変わる。
業績が悪くなると所詮、日本は支社なので、本社が撤退と言えば即撤退するし、人員整理などの首切りも本社の意向に合わせて簡単に行う。
僕がいた外資も世界的に見てかなりの売り上げを上げてはいたが、本社に逆らえる人間は皆無だった。
所詮は支社で、そこまで強くはない。本社が支社の重役を変えれば簡単に会社が変わる。
そして、僕が辞めた後にマネジメントのトップが変わり、その意向に合わずその人は会社を辞めていった。そして、多くの社員が同じように彼の後を追っていった。
今回のSMAPの騒動も社長の後継者争いと言うところから会社が大きく変わろうとしていた所が主な要因となっている。
これは僕が勤めていた企業だけに限らず、他の会社でもあるようなことではないのだろうか?なんとなく、この問題は僕たち一般市民の世界にも通じるものがあるといま強く感じるのだ。
ここで、少し余談の話を挟ませてもらいたい。
僕がもし、日本にいたらやめていたのだろうか?と少し振り返ってみた。
その当時、僕はどの派閥にも所属していなかったし、それどころではなかった。
強いて言うなら、インド人PMの下で働いていたのでインドカレー穏健派だったのかもしれない。
今振り返ると、派閥云々の前にこのインド人上司と僕は折り合いが付かなかった。
『敵は、本能寺にあーり!!!』と言って、いつの日か明智光秀になってやろうとずっと思っていたくらいだ。
明智じゃなくても、ちゃぶ台返しの星一徹でもいいし、燕返しの佐々木小次郎でもいい。
とにかく、こいつをどうにかして見返してやるとずっと思っていた。
なので僕は派閥闘争に巻き込まれた事は無いし、今回のSMAPの騒動のように誰かに付いていこうとした経験もない。実体験ではした事はないのだが、僕の周りでは起こった出来事ではあるのだ。
僕自身が実際に経験はしていないが、今回のSMAPの騒動は現実世界でも極々普通に起こっている事なんだと思っている。
そして、今回のこのSMAPの騒動を巻き起こしたと言ってもいい、このマネージャーの人について思うところがあった。
それが、この記事で書きたいと思った『理想の上司』と『リーダーの条件』という二つの事だ。
今回の騒動はスマップファンとして衝撃のニュースではあったが、企業に勤める多くの大人、社会人にも共通した部分があり、ある気付きを教えてくれる。
次に、このある気付きである『理想の上司』と『リーダーの条件』という二つについて考えてみたい。
『理想の上司』とは
今回このスマップのマネージャーの行動を観ていて、『理想の上司』と『リーダーの条件』を考えるに至った。
スマップの問題ではあるが、僕たち一般市民の世界にも似たものがある。
僕が考える理想の上司について記載したい。
まずは、『理想の上司』とはの定義だが、これは部下から見た視点である事をまず説明しておきたい。
上司と部下以外の第三者ではなく、また上司から見た視点でもない。
僕はこのSMAPのマネージャーこそ、『理想の上司』なんじゃないかなと率直に思う。
マネージャーが退職するからそれに合わせて部下であるSMAPのメンバーも退職する。
言い変えるとこのマネージャーがいない会社では仕事はしないと部下が考え行動するに至った。
このように部下が行動する事こそ、理想の上司になるのではないかと思う。
こう考える理由は一つだ。
なぜなら、僕が考える理想の上司とは、『どんなことが合ってもついていきたいと思わせる人』だからだ。
例え給料が安くても、この上司の下で働きたいと思う人。
例え仕事がつまらなくても、辛くても、この上司の下で働きたいと思う人。
例え、会社の関係や看板がなくとも、ついていきたいと思わせる人。
これこそが『理想の上司』だ。
そして、今回のSMAPの騒動では正にこの行動を退職しようとしているSMAPのメンバーが行動で表そうとしている。
おそらく独立をすればテレビ業界なので干されてしまう可能性が高いだろう。
どんなにSMAPのメンバーが偉大な功績を今までに残してきていたとしても、一個人が大企業を相手に戦うのは難しい。
会社の看板っていうのはやっぱり偉大なのである。
同じ商品でもたとえ競合相手の商品よりも劣っていたとしても会社のネーミングバリューというモノはやっぱり強い。
会社を辞めて独立すると、仕事が一切なくなる。干されてしまう可能性もあるのだ。
実際にそうなってしまった人は数多くいるし、退職し、独立と言うのは非常に大きなリスクなのである。
しかし、SMAPのメンバーはこのマネージャーに何もかも捨ててとまではいわないが、SMAPというネーミングバリューそしてジャニーズという後ろ盾をなくしてでも、付いていこうとしている。
これは一重に、どんなことが合っても、例え大きなリスクが合っても付いていこうとしていく事を意味している。
逆の見方をすると、このマネージャーがいないならば、会社に残る気はないとも取れる。
これこそ、部下から見て理想の上司なのではないかと思う。
このマネージャこそ部下から見る理想の上司像なのだと強く感じる。
こういった上司になるのは容易ではない。
日本の企業は数多くあるがこのように会社を辞めてまでついていこうと思ってくれる部下がいる上司は果たしてどれくらいいるのだろうか?
退職し、給料が低くなったら、単純に嫌だろう。
生きていくためにはお金が必要だし、給料と言うのは働く上で一番と言っても過言ではない程重要な要因の一つだ。
退職し、今までの会社の看板が使用できなくなり、仕事が辛くてつまらなかったら、単純に嫌だろう。
こんな状態では仕事へのやる気が出ない。
このように仕事を続けていく上での要因や理由は人それぞれある。
こういった要因が様々ある中でこの上司の下でこそ、働きたいと部下に思って貰える。
上司が働く理由になる事こそが理想の上司像なのだと今回の騒動をみて、強く感じるのだ。
このマネージャはおそらく凄い人なんだと思う。こう思って貰える人はそうそういない。
SMAPをここまで有名にし、日本国民に愛され続けている結果を出しているのはスマップ個人としての行動だけでなく、この上司の存在があったからではないのかと推定される。
こう言った理想の上司は給料が低くても、どんな環境でもこの人の下で働きたいと思わせてくれる。
このような上司はどんなに単純な仕事でも、辛い仕事でも、給料が低い仕事でも仕事に面白みを与えてくれる。
ダニピン(ダニエル・ピンク)のいうモチベーション3.0論にも似たものがあるのかもしれない。働く上でお金よりも大切な理由をこの上司は恐らく持っているのだ。
たぶんこう言った理由がSMAPのメンバーが退職するに至ったのだと思う。
このSMAPのマネージャが理想の上司だからこそ、部下であるSMAPのメンバが会社を後にしようとしているのではないかとこの騒動をみていて強く感じるのだ。
『リーダーの条件』とは
次に僕が考える『リーダーの条件』を説明したい。。
『リーダーの条件』とは、後に続くものを正しい道へ導く者だ。
ただ前に進ませるのではなく、正しい道に進ませる必要があるという事。
合理的で楽な道だろうが、泥臭いいばらの道だろうが、正しい道へ進ませる必要がある。
過程はなんだっていいが、ゴールは正しい所へ導く必要がある。
どんな道だろうが、リーダーの通った道の先に何もなければリーダー失格だ。
後に続く者全員が駄目になってしまう。
先に進む、後に続く者を導くリーダーとは部下を正しい道へ導く人なのだ。
これこそが『リーダーの条件』だと思う。
そして、今回のこのマネージャーが取った行動が『リーダーの条件』として当てはまったのかどうか?
ちょっと考えてみたい。
今回のSMAP独立騒動から見る『リーダーの条件』
今回退職をするに至ったSMAPのマネージャーはSMAPをここまで日本中に愛されるグループに育てた。そして、従来のアイドルと言う枠を壊したイノベーションも行っているテレビ業界に多大な影響を与えた人なのだろう。
おそらく、このマネージャーは非常に有能な人なのだ。
詳しい事は分からないが、今のSMAPを見る限り、相当な手腕を発揮している人なのだと客観的に見て感じとれる。
しかし、今回のこのマネージャーの退職という行動はリーダーとして相応しい行動だったのだろうか?
これには疑問なのである。
前述したようにリーダーとは正しい道へ部下を導くもの。
誤った道へ進ませようとしている者はリーダーになるべきではない。
未だSMAPから独立する事が決定している訳ではないが、もしSMAPが解散という結論になってしまったら、それはリーダーとして正しかったのか甚だ疑問なのである。
スマップが好きな人は僕だけではないだろう。
おそらく僕だけでなく、ほか多くの人がSMAPが解散しないで欲しいと願っているに違いない。
実際にそういったコメントをツイッターで昨日本当に良く見かけた。僕自身もそう強く思っている。
しかし、今回の騒動は僕を含めた一般大衆が望む結果とは全く異なる結果になりそうなのである。
独立した後も個々に活動していけるのであれば、間違っていないかもしれない。
しかし、SMAPというグループとしての活動を見る事は難しく、事実上の解散とも言われている。
SMAPとして継続していく事がベストの道、正しい道なのではないのかと素人目で見ていて、強く感じる。
もうSMAPとして彼らをテレビで見れなくなってしまう事は本当に正しい結果なのか非常に強い憤りを感じるのだ。
僕は今回の騒動から『理想の上司』そして『リーダーの条件』を再認識した。
このSMAPのマネージャは素晴らしい『理想の上司』なんだと思う。
その何よりの結果がSMAPの4名ものメンバーがジャニーズ事務所を退社しようとしている所に表れている。
しかし、『理想の上司』よりももっと大切な事は『リーダーの条件』なのではないだろうか。
一番大切な事はリーダーは正しい道へ部下を導く事なのだと今強く感じる。
リーダーが正しい道へ導いてこそ、素晴らしい結果を生む理想の上司になり得るのだ。
そのリーダーが導く道はどういった道を通るかは分からない。
これから先、SMAPがグループ活動を継続し続けて、成功するかもしれない。
いっぽうこれから先、SMAPが解散をして独立して成功するのかもしれない。そうしたら、この今まさに独立をしようとしている行動が正しいということになる。
今回の騒動がどういった結果になるかは誰にもわからない。
しかし、僕はやっぱりSMAPというグループがテレビで見れなくなるのは単純に残念だと強く感じる。
とにかく今、僕が思うのは解散したとしてもテレビに出続けて欲しい、出来る事ならSMAPとしての活動をどのような形であれ、一ファンとして続けていって欲しいと強く思う。
最後に
今回この記事を書くに至った本当の理由は子供のころからテレビで見続けているSMAPがこれからテレビで見れなくなるのが非常に残念だと思ったからだった。
今まで当たり前だと思っていた存在が急にいなくなったりするのは寂しいのです。
まさにSMAPは毎日のようにテレビに出ていたのに、これから見れなくなる可能性があると思うと寂しくてならないのです。
今回のSMAP解散・独立報道騒動は2016年1月14日現在では未だSMAPが解散するかどうかは分かっていません。
しかし、ここまで大きく報道されている所を見るとほぼ決定的なんじゃないかなとも思っている。
でも、まだ心のどこかで解散せず活動を続けていく事を望んでいる自分がいる。
出来れば継続して欲しいし、日本の多くの国民がそう思っているに違いない。