日本のサーフショップの問題点について考える

サーフィン

サーフィンは子供から大人まで誰でも一緒に楽しめる最高のスポーツ。
私はサーフィンが大好きだ。
大人も子供もみんな楽しそうに波を追いかける。
海の中では子供だろうが、大人だろうが、社会的に成功してようが、有名であろうが何も関係ない。

いち人間対自然という人間力が試されるスポーツだとも言える。
何と言っても大人になっても童心に戻れるのがサーフィンの良いところだ。

しかし、その大好きなサーフィンを嫌いになってしまう事がある。

福島の放射能による海水汚染

サーファーにとって福島の原発事故は衝撃的だった。

aerial

もう二度と福島の海でサーフィンが出来ないこと。
これはサーファーにとって、本当に悲しい事である。
もうどうしようもないものなのかもしれないが、波が良かったときの事をいつも思い出してしまう。

海が放射能で汚染されてしまったことは取り返しがつかない事。
現代の技術ではどうやっても元に戻せない。
今我々サーファーに出来ることはこれ以上福島の悲劇を繰り返さないよう他の原発を止める活動を続けるしかない。

サーファーの福島原発問題

日本の海岸沿いには福島以外にも日本全国に原発施設が存在している。
そして、日本はまたいつ大地震が来ても不思議ではない地震大国だ
いつ同じ悲劇が起こっっても不思議ではない。
地震は予測できない。
いきなりきて、全てのモノを突然奪っていってしまう。

放射能は本当に恐ろしい

目には見えない。

今も福島の海では極上のマシンウェイブが原発事故前と変わらず炸裂しているだろう。
しかし、その海は放射能、汚染水にまみれた非常に危険な海となってしまっている。
私自身もう日本でサーフィンをするのは辞めたい
本当に残念なことだ。

福島放射能

原発事故と同様に日本のサーフィンについて問題提起したいことがある
そしてこの問題は原発とは異なり今すぐにでも変わる事が可能だと思っている。

それが日本のサーフショップだ。
日本のサーフショップのやり方には問題点が多いと感じる。

日本のサーフショップの問題点について

サーフショップには福島原発とまではいわないが、多くの問題がある。
今回は日本のサーフショップについて記載していきたい。

サーフショップ

他のショップでサーフグッズを買うことを許さない

まず1番おかしいと思う点をあげたい

私はサーフショップにずっと属してサーフィンをしてきた。
3つのサーフショップに属していた。
近くの海に行くときは良く通っては、波情報などを手に入れていた。

これはサーファーにとって、実はちょっと変わってることなのだ。
何が変わっているか分かるだろうか?

基本的に日本のサーフショップは複数のサーフショップを行きつけとする事を許さない。
2つ以上のサーフショップに属してサーフィンをすることは基本的にはNGなのだ。
1つのショップでサーフィンに必要なモノを全て集めなければならない。

サーフショップの問題点

3つのサーフショップが行きつけになっていること自体はそれぞれのショップでは内密にしていた。
ショップAでボードを買って、ショップBでウエットスーツを買い、ショップCで小物を揃える。
基本的にこれはNGだ。

ショップAが行きつけとなったならばショップAで全てのモノを揃えないといけない。
他のショップのサーフボードなどを持って行ったり、買う事は許されない。
特に湘南のサーフショップではこの傾向に陥りやすい。
湘南ではサーフショップが乱立している為、他店との客の取り合いのようなことが起こってしまっている。
そして、他のショップでグッズをそろえる事は暗黙の了解で許されていない。

サーフトリップで海外に行ったらその土地でお気に入りのサーフボードが見つかることもあるだろう。
しかし、このような行為は許されないのが実情だ。
日本の同じエリアの他のショップで購入するなんて以ての外だ。

サーフボード

本当に自分の実力にマッチしていたベストなサーフボードでも他のショップでは購入できない。
憧れのサーファーが使っている板と同じブランドのサーフボードが馴染みの店にない場合も買うことは許されない
サーフショップに入ると乗りたいサーフボードに乗るという自由がなくなるのだ。
実際は皆もっと色々な板に乗りたいし、もっと自由にやりたいと思っている
しかし、実際にはこのようなことはできない。

もし自由に色々な所でサーフボードを買いたいのであれば、ショップに内密にして購入するか、その馴染みのショップから抜けないといけない。

宗教団体のように偏った縄張り意識が強い。

サーフショップにはメンバー会員という制度があり、メンバーになればサーフボードが安くなったり色々な特典を受ける事が出来る。
これは非常に良い事だ。

そしてショップのメンバーになるとみな暖かく迎え入れてくれる。ファミリーみたいな感じだ。フレンドリーで家族みたいに接してくれる。

仲間意識が強い事自体は問題ない。しかし、この仲間意識だが、海の中での仲間意識と縄張り意識が異常なほどに強い。

ショップAの店員やチームメンバーのサーファーがショップBのサーファーに海で優しくすることはあまりない。
敵までとは言わないが、基本的にはライバルというか仲良くすることはあまりない。
他の店に所属しているサーファー。
つまり、うちの店には関係ないサーファーなのである。

ちょっとでも何かあるともめごとになったりする。
中学生みたいなのだ。
どこ中だお前?みたいな感じだ。
暴走族の縄張り争いにも似ているかもしれない。
暴走族は自分のテリトリーに他の暴走族が入ってくることを徹底的に嫌う。
サーフィンはここまでは無いが、似た点はある。縄張り意識が強い。

縄張り争い

どこのサーフショップだお前?どこ出身だ?みたいな感じだ。
大体サーフボードとウエットスーツでどこのサーフショップに属しているかは判断できる。
特にローカルの厳しいポイントではこのような行為が顕著に表れる。

鎌倉のあるポイントでは本当にあるショップのローカルたちがうるさい。

サーフィンと富士山

私自身あるショップのローカルに怒鳴られた事がある。
前乗りも何もしていない。
ただパドルして、テイクオフでローカルと波を取り合っただけだ。

『俺がパドルしたら、止まれ!俺の波だよバカ野郎!』と私の板を手で払いのけられ怒鳴られた。

ビジターが波乗りのルールを守らないということもあるかもしれない。
そして、ローカルが縄張り意識が強くなっていく。
でも、もっと仲良くしてもいいと思うし、同じ海で一緒にサーフしている楽しい仲間になればいいのではないかと感じる。

私自身本当に嫌な思いをした。

サーフショップはワンマン経営

サーフショップ入る事はある種一種の宗教団体に加入したようななのだ。

サーフショップは宗教団体に似ている。

一つ一つのショップには店長という名の神がいて、その人が言う事が絶対なのである。

神様みたいな人

そして、どのショップにも教祖様のような絶対的神が存在している。
サーフショップなんてほとんどワンマン経営で成り立っている。
ショップを経営している社長が絶対的神なのだ。

ワンマン経営

誰も何も意見を言えない。

サーフボードはバイクと同じくらい高価な代物だ。
繁盛している店は一日でかなりの額を売り上げるだろう。
しかし、そのサーフショップで働く店員は本当に薄給だ。
サーフショップの店員の給料なんて驚く程安い。
日本では食べていくのが厳しい。
これについては特に文句はないが、それでも経営者は店員と違ってどれくらい貰っているのか疑問だ。

ちゃんと利益還元しているのだろうか?

サーフボードの値段が高い

日本のサーフボードは高い。
外国に行って海外のサーフボードの値段を見るとなぜ日本はここまでサーフボードを高くするのか疑問に思う。
オーストラリアなんて本当に安い。
程度もいいし、ボードが安ければサーフィンも始めやすい。
日本はこうはなっていない。

サーフボード高い

どこでそんなに高くなっているのか分からないがとにかく高いのだ。
日本では色々な物価が安くなってきている。
でもサーフボードの値段は全然下がっていない。
なんでもっとコスト削減されないのか?

コスト削減

サーフショップは営利主義

サーフショップは営利主義だと思う。
金銭的な利益を得る事を絶対の目的としている。
ボランティアではサーフショップは成り立たない。
商売をしている以上利益を出すことは大切だ。

しかし、私が強く感じるのはまず何よりも利益を上げる事を優先しているように感じる。

営利主義

これらの日本のサーフショップのやり方は絶対に間違っていると思う。

本来のサーフショップの目的

本来の海で遊ぶ、サーフィンをするために必要なグッズや情報を提供するのがサーフショップの役目ではないのか?
それが今の日本のサーフショップは単純に海で楽しむグッズを提供する店ではなくなっている。

冬の海では多くのサーファーがサーフィンを辞めてしまう
そんなときにサーフショップは真冬の海でも暖かいウエットスーツを紹介したり、
いい波が来ていれば情報発信したり、サーファーがサーフィンしやすいサーフィンを楽しめる環境を提供するのが本来の目的ではないだろうか?

かまこうまえ

しかし、今の日本のサーフショップはこの本来の目的を見失っているのではないだろうか?
こういう部分ももちろんあるが、それよりも際立っておかしいと感じざるを得ない点が存在している。

もっとサーファーが海で楽しめるために本来のサーフショップの社会的名目を果たしてもらいたい。
サーフショップが大好きだからこそ声を大にして言いたい。

最後に

今回色々と記載してしまったが、サーフショップには非常に良い所もいっぱいある。
私はサーフショップにずっと属していたが、多くの友人が出来たし、チームメンバーとのコンペとか楽しいサーフトリップの思い出もいっぱいある。

何よりサーフショップが定期開催するビーチクリーンは本当に素晴らしい活動。
みんなでいつも波乗りをするポイントに集まって浜辺のゴミを拾う。
サーファーは自然を愛して、自然の大切さを本当に良く分かっている人たちだ。
ビーチクリーンの日はなんかいつもいい気分だった。

ビーチクリーン

サーフショップは海が好きな、サーフィンが好きな人たちが集まるたまり場みたいなものだ。
私自身サーフショップの重要性を理解しているつもりだ。
サーフィンをする上でサーフショップは絶対に欠かせない。

そして、ビーチクリーンのようなこういう社会的な活動をする事はとても良い事だと思う。
サーフィンはアンダーグランドに思われてしまうが、こういう活動をする事で社会的にも認められていくことになっていく事にもつながっていく。

サーフィンが好きで仕方ない。

夕日サーフィン

そして、もっとメジャーなスポーツになってほしい。

オリンピックで競技にも入れてほしいし、WCTももっと取り上げてほしい。
そのためにサーフショップがもっとサーフィンをしやすい、初心者でも海に行きやすい環境を作ってほしいと思う。