タイのバンコク爆発事件 無差別テロの恐ろしさを実感した。
8月17日夜バンコクで爆発事件が発生した。
私は昨夜BTSに乗って帰宅しようとしていた。
月曜日は残業はせず、早めに帰るのが日課だった。
いつものように足早にオフィスを後にした。
そして、帰路の途中大きな爆撃音のようなものを聞いた。
今までに聞いたことが無いような不自然な程大きな音だった。
爆発音から何か大きな事件があったのは直ぐに分かった。
周りを見渡してみると、周りのタイ人も恐る恐る何かあった事を察知しているかのようだった。
私自身大きな爆発音のようなものは今までに何回かバンコクでも聞いたことがある。
電線がショートして停電したとかそんなものは結構頻繁にバンコクでも起こっている。
でも、今回のは今までとは違った。
明らかに何か大きな爆発があった事が分かった。
そして、数分後にBBC Newsが速報としてバンコクで爆発があった事を報じていた。
私は以前より携帯にBBCNewsのアプリを入れていて、何か世界的に大きな事件があった場合に速報で伝えるよう設定していた。
タイのメディアではない、世界のBBC NewsがBreaking newsとして全世界に報じたという事は世界的に見てもかなり大きな事件が起きたという事が分かった。
しかし、この速報からでは事故なのか、テロなのかハッキリした情報は分からなかった。
ただ、大きな爆発があったという事だけ報じられていた。
ちょうど数日前に中国 天津での爆発事故が報じられていた為、何かしらの不慮の事故が起こったのだと思っていた。
私はさらなる情報を手に入れる為に、携帯でFacebookをチェックした。
すると既に事故現場の様子や生々しい被害者の様子がタイ人の間でシェアされていた。
爆発が起きた場所はセントラルバンコクのエラワンの祠だったという事が分かった。
エラワンの祠と言えば、外国人のみならず地元のタイ人も訪れる観光名所として有名な場所だ。
そのエラワンのほこらで怒った爆発は激しい爆発であったことがSNSからも見て取れた。
私はその時になぜタイ人はこんな惨たる写真をシェアするのか理解できなかった。
そして、そんな写真にFacebookのイイねが押されまくっていた。
これも理解できなかった。
私自身も2011年の東日本大震災発生時、Facebookをチェックしていたが、被害者の写真などはシェアされていなかった。
しかし、タイでは異なった。
見るに堪えない写真がシェアされていた。
あるタイ人は事故現場に向かうとも言っていた。
そして、けたたましい位のサイレンの音がスクンビットの街中を轟かせていた。
警察車両や救急隊の車は爆発現場のチットロム方面に向かっていた。
これはただ事ではないと改めて感じた。
私は何人かの知人に連絡を取り、お互いの無事を確認した。
2011年東日本大震災発生時は、携帯の回線がパンクした状態だったため、連絡を取る事が難しかった。
しかし、今回はそのような事も無くいとも簡単に知人へと連絡が取れた。
この爆発について知人と食事を取り情報交換をしたのち、家に着いた。
家に帰ってからもTwitterで被害状況を確認した。
Google Newsや大手メディアのニュースよりもTwitterでの情報が何より早い。
これは福島第一原発が起こった時も同じだった。
放射能に関する有識者がTwitterでいち早い情報発信をしていた。
当時の枝野官房長官が発する日本政府の公式発表なんかよりよっぽど早かった。
今回色々調べていくとリチャードバロウというブロガーが発する情報が一番早く、正確な情報を伝えていたと感じた。
こういった混乱した状況ではデマのような情報もネットでは拡散されてしまうが、
このブロガーの情報は信ぴょう性が高く情報もどこよりも高いと感じる。
この数日でこのブロガーのTwitterのフォロワーは増え続けている。
皆に支持されている証拠だと思う。
私は眠りにつくまで福島原発事故当時と同じようにTwitterで爆発事件に関する情報収集をした。
そして、明くる日いつもと同じようにオフィスに出勤した。
皆タイ人は普段と変わることなく出勤していた。
いつもと同じように仕事をした。
そして、8月18日本日も爆発がサトーン橋付近で発生した。
この発生当時私はオフィスにいて、すぐに同じオフィスにいたタイ人がまた爆発が起こったと言って動画を見せてくれた。
まさかまた起こるとは思わなかったので、率直に恐ろしいと感じた。
シェアしてくれたタイ人も表情を見ると恐ろしいと感じているように思った。
私は2011年からバンコクに在住して、今までにも色々な事が起こった。
2011年の大洪水、2013年の反政府デモ、2014年の軍事クーデター。
2014年軍事クーデターが起こった際もテレビで軍がクーデターを起こしたことを報じていた。
その時も周りに何人かのタイ人がいたが、みな平然としていた。
なんか慣れているような感じだった。そして、何事も変わらなかった。
しかし、今回はタイ人も危ないと感じている。
私自身も今までで一番危険だと感じる。
19歳のイギリス女性やマレーシア人家族の被害者のニュースを見ていると、本当に悲しい。
無差別テロは防ぎようがない。
そして、これからもバンコクのどこかで爆発事件が発生する可能性は否定できない。
タイは本当に良い国だと心から思うが、私の家族や友人、ブログの読者の方に勧められる国であるかは疑問に思ってきた。
私が移住開始した2011年からこの4年間本当に色々な事件が起こった。
そして、これからも起こるような気がしてならない。
今後、軍政から民主移管出来るのかも疑問だ。
フセイン政権崩壊、シリアのアラブの春革命後にイラクとシリアは民主化されていった。
イラクのフセインやアサドは独裁者であり、強権を発揮して同じ宗教であるが異なる宗派間の民衆や問題を押さえつけてきた。
この独裁者がいなくなり、民主化され、そして、独裁者よりも悲惨な惨状を生み出していると言っても過言ではないISISが誕生していった。
異なる宗派や民族をまとめるのは簡単ではない。そして、強権を発揮しないとさらなる凶暴な団体が活動してしまう可能性がある。
タイもこのように軍事政権が強権を発揮しないといけない国にはならないでほしいと願う。
話はずれてしまったが、タイには潜在的な問題は多くあり解決していかなければならない事は多いと感じる。
8月18日現在まだ犯人は捕まっていない。
そして、バンコク爆発事件の未だ理由は分かっていない。
観光名所が爆発されている事とイギリス人やマレーシア人などが犠牲になり、外国人が標的になっていることは分かっている。
犯行声明が出されていないため、組織的なものなのか、政治的な背景があるのかも何も分からない。
一つ言える事は、バンコクの観光名所には極力近づかないようにした方が良いと思う。
ただ、これも完璧ではない。
いつどこで何が起こるか正直分からないと感じる。
わたしもバンコクの中心で働いていているので、正直気を付けようがないとも思っている。
いつどこで無差別テロに巻き込まれるか分からない。
巻き込まれてしまったら、運命として受け入れるしかないのかもしれない。
私はタイが好きなのでこれからもずっとタイにいると思う。
でも、これは私自身の事であり、人に勧められる国かはどうかは別だ。
このブログのタイトルがそうであるように、出来る事なら、私自身だけでなく、人に勧められる国になって欲しい。
殴り書きになってしまったが、一刻も早く犯人が捕まる事とこれ以上の被害が出ない事を祈る。