タイで波乗り、サーフトリップを楽しむ為の事前情報
まず始めに断言したい。
タイでいい波を当てる事は難しい。
タイに住んでいれば天気予報を見ていい波の日を予想して波乗りする事は難しくない。
しかし、日本から航空チケットを買って事前に日程を1か月や2か月前から決めた段階でタイでサーフィンをしなければならない。
日本からのサーフトリップではいい波を当てる事は結構難しい。
タイのサーフトリップでは波を外す可能性が高いのだ。
タイの波情報は少なく、波を外す可能性が高い
私はタイ バンコクで暮らし始める前にタイにサーフトリップに行ったことがある。
その時もほとんどサーフィンに関する情報が無い状態だった。
5月から11月の雨季の季節はタイでもサーフィンが出来るという情報だけしかなかった。
何も事前情報が無い状態で良い波を当てたいという願いのみだけでタイサーフトリップの定番 プーケットに現地入りした。
私の初めてのタイサーフトリップは直ぐに終わってしまった。
全く波がなかったのだ。
ワクワクして現地入りしたが、ふたを開けてみると波はほぼフラットだった。
せっかくはるばる日本からサーフボードを持ってタイにまで来たので海に入ってサーフィンはしたが、ヒザ、モモのとても楽しめる状態ではなかった。
ただ入水しただけだった。
私のタイサーフトリップはあっけなく失敗に終わった。
あの時に事前に現地情報があれば、もっとタイでサーフィンを楽しめたかもしれない。
もっと情報があればまずタイにサーフィン目的で来なかったかもしれない。
サーフトリップするにふさわしい国なのかどうかすら判断する情報も無かった。
タイの波乗り、サーフィン情報全般
今回記載するのはタイのサーフィンをおススメする記事ではない。
日本のサーファーにタイのサーフィン事情を知ってもらいたい。
タイのサーフトリップを極力楽しんでもらう為に、そして失敗しない為に事前に少しでも情報を提供できればと思う。
未開のサーフポイントがまだまだ一杯
タイはサーフィンを目的に来るサーファーは少ない。
情報が少ないという所が一つの理由として挙げられる。
波があまりないと思われている所も理由になるかもしれない。
しかし、実際にはまだまだ未開のサーフポイントが一杯あるのだ。
タイでサーフィンと言えば、プーケットが一番有名だ。
日本で言えば湘南に例えられるかもしれない。
クイックシルバーのサーフコンペもプーケットで開かれたことがある。
タイのサーフィンのメッカともいえる。
しかし、実はプーケット以外にも多くの波乗りが出来るポイントがあるのだ。
そして、そのポイントは殆ど知られていない。
タイは内陸地に沿って広がるタイ湾とアンダマン海に沿ったビーチがある。
プーケットでの波乗りはアンダマン海に沿ったポイントでサーフィンをすることになる。
このアンダマン海沿いの海沿いのポイントはまだまだ未開のエリアが満載なのだ。
プーケットから北 国を跨いでミャンマーの中心部の辺りまでおそらく誰にも乗られていない極上の波が存在していると思う。
私はミャンマーにもいい波があると推定している。
いづれサーフポイント探索に行ってみたいと思っている。
坂口憲二がアジア万感という旅番組でアンダマン海沿いにあるインド領のアンダマン諸島でサーフィンをしていた。
めちゃくちゃ良質なマシンウェイブを堪能していた。
そして、そのポイントはサーファー、ローカルは全くいなかった。
このような極上な波で誰にも手つかずのサーフポイントがアンダマン海沿いにはあるのだ。
そして、ミャンマーまでいかなくともプーケットからミャンマー国境までタイの国内にも無数に手つかずのポイントが存在している。
タイはまだまだ未開拓のサーフポイントが満載なのだ。
サーファーが少ない
プーケットは結構人がいる。
日本の湘南に比べれば可愛いものだが、混雑している事もある。
波を取り合うような事は殆どない。
テイクオフする時に周りを見てドロップイン、前乗りしないように気を付けないといけないという事は無い。
サーフィンを十分に楽しめる位の人数が海に入っている。
プーケットは人が割と多いが、プーケット島以外のポイントであれば人はめちゃくちゃ少なくなる。
プーケットよりも波はいいのに人は少ないのだ。
これもやはり湘南に似ている。
千葉の方が波がいいのに、アクセスしやすい湘南に人が集まるのだ。
アクセスがしやすく、ポイントや波情報などもあるので波が良くなくても皆プーケットでサーフィンするのだ。
サーファーが少ないというのは一つの大きなタイサーフィンのメリットである。
ガイドは付ける必要はあるか?
基本的にはガイドを付ける必要はない。
タイ プーケットのサーフショップなどでサーフガイドを付ける事も可能だが、サーフィン中級者以上であればハッキリ言うと必要ではない。
無駄だと思う。
バリ島ならばガイドを付ける事を強くおススメする。
私自身付けた事がないので何とも言えないが、タイのサーフィンでは要らないだろう。
理由はプーケットであればどこもほぼ自分で移動出来る距離にポイントがいっぱいあるからだ。
そして、ほとんどのポイントはガイドに案内して貰う必要ないくらい分かりやすい場所にある。
初級者であれば、どこが波がいいのか?あなたの好きな波に合わせてガイドが案内してくれるし、何かあった時助けにもなってくれるのでガイドを付ける事をおススメしたい。
サーフポイントへの移動手段
一人であればサーフスタンド付のバイクを借りるか、数人であれば車を借りて移動すれば問題ない。
日本のように駐車場が混んでいて、どこに止めればいいか分からないという事もない。
私もプーケットではレンタルバイクを借りて自分でポイントチェックをする。
プーケット内のポイントであれば、主要なポイントは近くにあるので長距離移動する事も無くバイクで問題ない。
そして、プーケット以外であればレンタカーを借りる事をおススメする。
タイのプーケット内は渋滞になったりして運転がしづらいが、プーケットを出れば渋滞はほぼなく、快適な道を運転できる。
日本で運転できていれば、何も問題ない。
プーケット以外に行くのであれば、レンタカーを借りて自分で運転してサーフィンしに行く事をおススメする。
タイのサーファー、ローカルはどういう人達か?
タイにもローカルはいる。
プーケットにもいるし、プーケットから少し離れたポイントにもローカルはいる。
タイ人以外のその土地に住み着いた外国人ローカルサーファーも結構いる。
みな基本的には超フレンドリーだ。
最低限の礼儀さえ守っていれば、ビジターであれば快くサーフィンさせて貰える。
ここはタイ人気質がでているかもしれない。
私は日本の台風が来た時に威力を発揮する小田原の某河口のポイントでサーフィンをしようとしたことがあった。
しかし、車から外に出てポイントチェックをしただけで怒鳴られてしまった。
日本はあるポイントではめちゃくちゃローカルが厳しい。
これはビジターがポイントを荒らしたり、マナーが悪かったりしている所もあるが基本的に日本のローカルはうるさい
どのポイントにも偉そうにしているローカルサーファーがいる。
このようなポイントではピリピリした雰囲気が漂っているのだ。
ガンを飛ばしてくるローカル、ずっと見てくるローカル、パドルをするだけで怒鳴ってくるローカル。
日本の嫌なサーフ文化の一つだ。
しかし、タイではこんなことはない。
うるさいローカルはいない。それも皆ルールを守っているからだと思う。
タイのローカルが日本のローカルのようにならないようにリスペクトをしてサーフィンをして貰えればと思う。
みな海ではゲラゲラ笑いながら楽しそうにサーフィンしている。
サーファーのサーフィンレベル
サーファーのレベルはローカル、ビジター含め高くない。
リッピングが出来る程度のサーファーがいる程度だ。
バリ島のバリニーズのようにみんなエアーばかり決めたり、バシバシリップを決めまくっているサーファーはいない。
サーフィンの技術というよりも純粋に海に入って波に乗る事を楽しんでいるのがタイのサーファーの特徴だ。
風波が多く、トロ厚い波
風波が多く、コンディションも整いづらい。
玉石、リーフ、リバーマウス、サンドバーなどのサーフポイントの種類も少ない。
はっきり言っていい波を確実に当てたいならばタイでは難しいと思う。
同じ東南アジアのインドネシア ジャワ島、スマトラ島、バリ島に行った方が確実に良い波を当てられる確率は格段に上がるだろう。
実際私も初めて日本からサーフトリップでタイを訪れた時、波が全くなく、ヒザ、モモ位の波で居ても居られなくなりインドネシアに移動した。
ロングの方が楽しめる可能性が高いが、ショートも可能。
同じ東南アジアのインドネシア、フィリピンと比べると比べ物にならない位、波はない。
しかし、タイにもいい波は来る。
基本的には厚めの波の為ロング向きだが、ショートでもサーフィン可能だ。
リップが叩ける位のムネ、カタの良質な波もある。
タイのサーフトリップ、波乗りまとめ
タイのサーフトリップは波を当てる事は難しい。
湘南のように波が小さい日が多い。
風波などが中心でコンディションも良くない。
しかし、びっくりするような良い波も来るのだ。
普段波が無い所にめちゃくちゃいい波に乗ると感動も一際だ。
実際私もタイに来てタイのサーフポイントで信じられない位いい波を当てた事がある。
福島、宮崎、バリ、カリフォルニア、ゴールドコーストなど、
今までのサーフ人生でも忘れられない波がある。
その中の一つにタイで乗った波も強い感触として私の脳裏に刻まれている。
最後に
サーファーなら分かると思うが、良い波に乗った時の思い出、感触はずっと脳裏に残る。
良い波だったあの波をもう一回乗る為に何度も何度も海に通っていい波を探し続ける。
いわゆるサーフジャンキーというやつだ。
いい波に乗ってしまうとその時の感触が忘れられず、海に通い続けてしまうのだ。
クスリの快感を忘れられない麻薬中毒者に似ている。
サーフィンも中毒性があるスポーツだ。
タイに来る前はタイでサーフィンする事は難しいと思っていた。
波はほとんどないし、質も良くない。
タイではサーフィンするくらいなら同じ東南アジアのインドネシアやフィリピンに行ってサーフィンするだろうなと思っていた。
私自身、タイに来て忘れられない波に乗った。
今でもあの時乗った波は鮮明に覚えている。
タイ人のローカルの話から聞いた話になるが、チューブライド出来るようなビッグウェイブが来ることもあったようだ。
タイは観光地としては世界的に非常に有名な国だが、サーフィンをするサーフトリップの目的地としてはまだまだ発展途上の段階だ。
タイの波情報、ローカルの情報などは殆ど知られていないと思う。
波を外す可能性は高いが、タイのサーフィンも面白い所が一杯ある。
日本のサーファーがタイにサーフトリップする前に事前情報として一つの判断基準となってくれればいいなと思う。