映画から学ぶ東南アジアの歴史 カンボジア内戦の悲劇 The Killing Fields

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私は数年前にカンボジアを旅した。
タイのアランヤプラテートからカンボジアのポイペトへ渡り、陸路でカンボジアに入った。
今でもカンボジア旅行の事は鮮明に覚えている。

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カンボジア

カンボジア

カンボジアはタイに比べるとまだまだ貧しい国だ。
タイではアスファルトが当たり前だったが、カンボジアに入るなり道も赤土となり、家の作りもみすぼらしくなる。
歩いている人もタイ人とは異なり険しいように感じられた。
危険かもしれないという直感を感じた。
国境を越えただけで全く異なる世界に入った事を実感した事を覚えている。

私がカンボジア旅行をしたきっかけは2つの映画との出会いだった。
その一つを今回紹介したいと思う。

それが『The Killing Fields』だ。

『The Killing Fields』とは

キリングフィールド

『The Killing Fields』は、1984年制作の英国映画。
ニューヨーク・タイムズ記者としてカンボジア内戦を取材し、後にピューリッツァー賞を受賞したシドニー・シャンバーグ(Sydney Schanberg)の体験に基づく実話を映画化したもの。
1984年のアカデミー賞において、助演男優賞・編集賞・撮影賞の3部門受賞。

The Killing Fieldsのあらすじ

アメリカ人ジャーナリストのシドニーと、現地の新聞記者であり通訳でもあるプラン(カンボジア人)はカンボジア内戦を取材している。しかし、カンボジア内戦はポル・ポト率いるクメール・ルージュが優勢となり、アメリカ軍が撤退を開始する。この時、シドニーはプランの一家をアメリカに亡命させようとするが、プランは仕事への使命感から妻子のみをアメリカに逃がし、自分はカンボジアに残ることを決意する。そして、シドニーとプランは取材活動を続けていく。

この映画では特に有名なハリウッド俳優が出ているわけでもないが、内容が素晴らしい為アカデミー賞作品賞を獲った。
個人的にはカンボジア人の現地通訳、新聞記者のプラン役で出ているカンボジア人が特に素晴らしいのだ。

カンボジア新聞記者を演じたハイン・S・ニョール

カンボジア・プノンペン出身の医師。中国系カンボジア人。
ハイン・S・ニョール

ニョールはカンボジアで産婦人科医、また軍医として働いていた。しかし1975年にクメール・ルージュに捕らえられ、4年余りの間、強制労働と拷問に耐える生活を強いられた
処刑を逃れるため、医者であることと教育を受けたことを隠さなければならなかった。またその間に、妻と子供を早産で亡くしている(処刑された可能性もあり)
1979年にクメール・ルージュの元からタイに脱出、1980年に難民としてアメリカ合衆国に移住する

実際にカンボジア内戦時代にポルポト派に拘束、強制労働をさせられていた実体験を持つ人なのだ。
この人は俳優ではなく、医者なのだが、実際に拘束された経験からか演技が自然でポルポト派に捕まってしまう際の緊迫感や共生労働を課せられている際の過酷さはリアリティに満ち溢れている。
本当に悲惨な状況を鮮明に映像として訴えかけるような感じだ。

映画で出てくるこの人の表情が何とも言えない。
特に目が凄いのだ。目を見ていると演技をしているようにはとても思えない。
実際にクメールルージュに拘束された実体験を持つ彼にしかできない演技だ

実際に彼の演技力は映画の本場アメリカ ハリウッドでも認められアカデミー助演男優賞を受賞した。

ハイン・S・ニョール

ナチス ヒトラーによるユダヤ人虐殺、アフリカ ルワンダ虐殺、最近ではISISによるイラク人、シリア人虐殺、
イスラエルによるパレスチナ人虐殺。
世界には残念ながら多くの悲惨な虐殺の歴史があり、今なお虐殺が繰り広げられてしまっている現実がある。
なぜ考え方が違うだけで自国民までも殺してしまうのか、人間とは本当に理不尽な生き物、人間とは何なんだろうかと考えさせられる。

The-Killing-Fields-2

私はまずこの映画を見て実際にカンボジアという国が気になり、カンボジアについて調べまくった。
インターネットから書籍、映画までカンボジアに関する本は相当見た、読んだと思う。
最終的には調べるだけでは物足りず、実際に学生の際にカンボジアを訪れた。
カンボジアを訪れるきっかけを作ってくれたのがこの『Killing Fields』という映画だった。

私個人的にはこの映画はポルポト政権時代の非常稀に見るカンボジア内戦を背景としたカンボジア人とアメリカ人の友情の物語だと思っている。
最後のラストシーンで異なる国同士の男の友情に私自身涙してしまった。
もし、あなたが東南アジア、ASEANに興味があるならば、カンボジアに興味があるならば是非お勧めしたい映画だ。
実話に基づいており、1970年代の壮絶なカンボジア内戦の時代が舞台であり、エンターテイメント性はなく、楽しめる作品ではないが、
非常に考えさせられる映画だと思う。

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