バンコクの闇の世界に生きる殺し屋と少女の恋愛物語
タイ バンコクを舞台にした映画を紹介したい。
タイ映画 『レイン』
耳と口が不自由な殺し屋の青年とバンコクの薬局で働くタイの一般的な少女が偶然に出会ってしまい
少女との恋愛を通じて殺し屋の青年の感情が変化していく。
バンコクの闇の世界に生きる殺し屋と薬局に勤める少女の物語。
殺し屋と少女の恋愛
殺し屋と少女というとフランス映画 レオンが有名だ。
殺し屋と一市民の少女は生きる世界が異なり、出会う事は無い。
偶然的に出会ってしまい、物語が進んでいく。
犯罪、闇の世界を背景にしたノワール作品。
レインという邦題の由来
この映画は日本では珍しくタイ映画として日本でも公開された。
TSUTAYA等でもレンタル可能なタイ映画である。
タイでは多くのタイ映画が作られており、日に日に新作が劇場で公開されているが、
日本ではあまりタイ映画が入ってこない。
日本でも公開されたという事はタイでも非常に人気が出た作品の一つなのだ。
映画の題名は日本ではレインと邦題が付けらた
原題はกรุงเทพอันตราย(KRUNG THEP ANTHARAI)となり、クルンテープ アンタラーイと読む。
クルンテープはバンコクの別名。タイ人は普通バンコクの事をクルンテープと呼んでいる。
アンタラーイは危ないという意味。
日本語に訳すとバンコク危ない。もしくはバンコク危険という訳になる。
流石にこれでは誰も見たくなるようなタイトルではない為、レインに変更されたと思う。
映画が公開された1999年当時はシュリという韓国映画があった。
韓国に潜入した北朝鮮工作員と、韓国諜報部員との悲恋を描いた物語で日本で大人気となった。
昨今の韓流ブームの元祖と言ってもいいかもしれない。
この映画の題名はシュリという。
そのまま原題が使われているが、シュリという意味が分からない何処かミステリアスな題名になっている。
レインも雨という意味で抽象的過ぎて題名からは内容は良く分からない。
このシュリの人気に従うかのような形でレインと名付けられたと思う。
レインとシュリでは身分不相応な二人が恋に落ちるという内容でどことなく似ている。
また、先に説明した映画レオンとも語音が似ている。
ハリウッドリメイク
トロント国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。
ハリウッドでもニコラスケイジが主演し、リメイクされて2008年に公開されている。
ハリウッドでもリメイクされるほど有名なタイ映画なのだ。
耳と口が不自由な殺し屋
この映画の一番の見どころは耳と口が不自由なタイ人青年の殺し屋 コンの演技力に尽きる。
難しい役どころだと思うが、完璧に演じていている。
本当に耳と口がきけないんじゃないかと思う程だ。
Pawalit Mongkolpisitというワイルドな雰囲気のタイ人俳優。
男から見ても格好いい俳優。
バンコク版 身分不相応な恋
日本、タイ、世界中どの国でも身分不相応な恋愛モノのドラマや映画は人気がある。
お金持ちと貧乏、一般男性と女優、異なる国と文化。
自分には無いものに惹かれていく。
バンコクの夜の街、ゴーゴー・バー、闇の世界を映し出していて、バンコクの街の表と裏を描いている。
バンコクの表の世界に生きる少女と裏に世界に生きる青年の物語。
タイ ノワール作品の代表作 レイン。
ラストシーンは涙する事、間違いなし。