タイでの重要な仕事である接待の悩みと同世代の友人の有り難さ
タイ バンコクで仕事していて特徴的とも言える大切な仕事の一つがある。
とにかくタイでの仕事は接待が多いのだ。
これはタイに限らず、東南アジア全域に対して言えるのかもしれない。
タイの仕事は接待が多い!
僕は前職では技術職で、今は営業職だ。
前職が技術職だったからあまり接待が無かったという事もあるかもしれない。
でもそれを差し引いてもタイ バンコクでの仕事は接待は多いのではないかと強く感じる。
日本では職場で仕事を黙々とこなしていた。
しかし、ここタイでは職場以外の場で、自分のプライベートの時間を削って接待という形で仕事をする事が多いと感じる。
接待は人間関係構築において重要
この接待をしている時間は給料に反映されない。
実際には働いていないとみなされているからだ。
まぁこれは仕方ないとも思う。
確かに職場にはいないし、食事を取ったりゴルフしたりしているからだ。
一見遊んでいるとも思われるだろう。
しかし、この接待の時間でビジネス上でステークホルダーであるお客さんの事を知れたり、お互いの事を知ったり、普段話せない事を共有する事が出来る。
実は接待は仕事以上もしくは仕事している時間と対等に大切なものだとタイに来てから感じる。
顧客の素を見れる場でもあるし、自分の人間性なども伝える事が出来る。
相手を知る事、自分を知ってもらう事、人間関係を構築する事。
これはビジネスの場でとても大切だと感じる。
僕たちは人間なので機械的に仕事する事は出来ない。
仕事する時にもお互い人間としての感情が入る。
これは顧客との関係だけではない、同じ会社の上司と部下に対しても言える。
どんなに優秀な部下でも、人間的に好きではなかったら出世させたいとは思わないだろう。
ビジネスの場に個人の感情を入れる事はご法度かもしれない、でも、ハッキリ言わせてもらうと個人の感情はモロに入っていると思う。
ビジネスだけでなく、スポーツであるサッカーでも同じだ。
どんなに優秀なプレイヤーでも、監督に気にいられてなかったり、監督と合わなかったらピッチに立つ事は出来ない。
ビジネス、スポーツ、およびその他多くの事に対して人間関係というモノはとても大切なものだと感じる。
接待をしていて、お互いの事を知ると、本来の仕事もとてもやりやすくなる。
時には助けてくれることもある。
そういった意味でビジネスにおいての接待は重要だとは思う。
でも、僕自身はやっぱりこの接待に対して、強く思うところ、大きな悩みがある。
今回はこのタイの仕事の特徴的な接待業務と僕が強く感じる事について記載していきたい。
タイで接待をしていて感じること
上述したようにタイでは駐在員、日本からの出張者に対して本当に接待が多い。
もしあなたが、タイで働く事を考えているならば、接待漬けの日々になる事はある程度覚悟した方がいいかもしれない。
仕事が終わっても自分の時間を削って接待しなければならない事が良く起きる。
職種にもよるが、タイでは技術職の人も日本人として接待をしなければならないシーンが発生する。
全ての業種、職種を見てきたわけではないので一概には言えないが、接待がない企業はおそらくないのではないだろうか?
僕自身、年齢が離れた人たちとの接待ばかりの日常を送っている。
日本にいた時は接待するなんてほんと年末年始位だった。
接待というよりはお客さんとの忘年会や新年会と言った方が正しいかもしれない。
タイでは年末年始だけでなく、日常茶飯事で顧客との飲みかい、接待が行われる。
特にタイで多い接待が、飲み会、夜の街への案内、ゴルフだ。
年がら年中接待をしなければならない。
色々と話が出来て最初は面白い。
会社のお金で飲み食いできるし、遊びにも行ける。
これは結構得だな位に軽い気持ちで思っていた。でも、今は少し異なっている。
話をバンコクに住む日本人に移したい。
タイ バンコクには幅広い世代の日本人たちが生活している。
若い人もいれば、年配の方もいる。
ある年代が多いという事はない。
でも、やはり接待は年配の人と行わざるを得ない状況になる事が多い。
僕には今大きく分けて3つの接待に関する悩みがある。
もしかすると、タイで働く他の日本人にも共通した悩みのモノもあるかもしれない。
順に紹介していきたい。
その1.接待飲み会での悩み
飲み会の接待はどちらかと言えば僕自身一番好きだと思う。
おそらく仕事していなければ、接待しなければ、話すことが出来ない世代の人たちと食事をして話をする事が出来る。
こういった場はとても貴重だ。人生の勉強にもなる。
僕は基本的に飲み会が好きだが、一番嫌だと感じるシチュエーションが、二次会どうしますか?だ。
これはかなり面倒だが、必ず聞かないといけない接待文句だ。
ハッキリ答えてくれるお客さんは本当に楽だ。
そして、へんな意味だが、器が大きいなと感じる。
もうそのお客さんが行きたい所に直行すればいいだけなのだ。
どこにも行きたくない。ホテルに戻ると言ってくれるお客さんもいる。
しかし、このように率直に答えてくれるお客さんは少ない。
ある程度探りを入れて、オプションを出してどこに行きますか、何がしたいですか?と聞かなければならない。
相手はあたかもお前なら全て知っているだろうというような形で聞いてくる。
初対面で且つ年齢が親ほど離れている人にこのような質問などをするのは正直苦痛だ。
僕自身、本当にしたかったことはこういう事なのか?
こういう大人になりたかったのか?
僕は何をしにタイに来たのか?と強く疑問に思ってしまう場面だ。
韓国女優だけじゃないと強く感じる。
僕たちも性接待させられてるんだと。
必ずウケる接待だからやるけど、ハッキリ言って結構苦痛だと今感じる。
ハッキリ言って僕はこれが嫌いだ。
気の合う仲間なら別に構わない。
夜の街を案内しないといけないというのは、タイの接待が嫌だと感じる一つの良くあるパターンだ。
そして、この悩みを抱えるのは僕だけではない。
タイに駐在している駐在員も同じように口にしているのをよく耳にする。
日本から出張者が来たら必ずと言っていい程飲み会、もしくは夜の街へ案内しなければならない。
例えば2週間の出張で日本から出張者が来たとき、2週間毎日接待しなければならないなんて事もザラだ。
実は結構キツいんですね。これは割とタイで働く人全般に言える悩みとも言えるかもしれない。
その2.タニヤのカラオケ接待での悩み
接待としてタニヤのカラオケにお客さんを連れて行く事も多い。
バンコクのタニヤは日本人の接待用として作られたような通りとなっている。
日本で言えばキャバクラみたいなイメージをして貰えれば分かりやすいと思う。
かなり整備されていて、働いている女性も日本語が話せる子が多く、かなり楽だ。タニヤはかなりありがたい通りだと思っている。
でも、このタニヤのカラオケ屋に行っても、正直に心から楽しめない。
仕事だから仕方ないと言えばそれまでだが、やっぱり違和感を覚える。
私はお客さんである年配の人達に気を使って、カラオケで和田アキ子の『古い日記』とか水木一郎の『マジンガーZ』とかを良く歌う。
これらの曲はテッパンで年配の人は盛り上がってくれる。
僕も盛り上がるから歌う。
年配の方たちもみんなノリノリで踊ってくれたりすることもある。
でも、心の中では『ハッキリ言ってこんな曲知らないんだ。』と強く思っている。
オリジナルをほとんど知らない状態でカラオケを歌ってる。
もっと歌いたい曲がある。でも、歌えない。
タイの女性がいるような場では『好きな女性のタイプは、どういう女性ですか?』っていう質問も良くする。
吉永小百合、倍賞千恵子、浅丘ルリ子、松坂慶子って答える年配の方々は多い。
ハッキリ言ってあまりピンと来ない。
でも、話がかみ合わなくなるから無理して『僕も吉永小百合大好きです。熱狂的なサユリストでしたよ』って伝えてきた。
ハッキリ言って良く分からない、サユリストって何だよって思ってたのが実情だった。
長澤まさみとかなら本当に心から共感する事が出来る。
とにかく話が合わない。そして、僕自身カラオケはあまり好きではない。
同じ夜遊びでもどうせならRCAとかの方が楽しめる。
でも、RCAへ接待で連れていく事なんてまず出来ない。
クラブなんてものは年配の人を連れていく場として好ましくないし、何より何が起こるか分からない。
トラブルに巻き込まれる可能性もあるかもしれない。
とにかく、世代が異なると遊びの感覚や共通の話題もだいぶ異なると感じる。
ゴルフ接待での悩み
ゴルフ接待は今でも緊張する。
朝早く起きてゴルフ場に向かう時はいつもナーバスになる。
そして、タイでのゴルフの接待は異常に多いと感じる。
毎週とまでは行かないが、月に2回は接待ゴルフに参加している。
ゴルフ自体は楽しいスポーツだと思う。
でも、そこに接待が入るとやはり緊張が伴う。
まだそこまでゴルフが上手くないという事もあるだろう。
調子が悪くても、下手でも皆優しく接してくれる。
酷いスコアを出しても、レベルが全然違っても嫌な事を言われたことは一度もない。
そういった点では嫌いになった事は一度もない。
でも、やっぱり接待ゴルフに向かう時はいつも緊張している状態だ。
もっと上手くなれば、話は変わってくるのかもしれないが、まだまだ僕にとって苦痛だ。
接待ゴルフのある週末はナーバスになったりもする。
これはゴルフが上手くなれば克服できる悩みであるとも思っている。
同世代の有難さを強く感じる
今タイで働き、接待を繰り返してきて、同世代の友人の有難さを痛いほど強く感じる。
やっぱり同世代は気が合うし、話をしていても気が楽だ。
これは日本に居て気付かなかった事だ。
日本では職場でもプライベートでも同世代と一緒にいつもいた。
年が離れていてもせいぜい10歳くらいだった。
でも、今では20歳、30歳違いなんて事も接待では多々発生している。
多くの世代の人と交流する事が出来たという点ではとても大きな経験だと思う。
でも、やっぱり一緒にいて合わないと強く感じる。
とにかく、同じ日本人だけれど世代が違うとこれほどまでに違うのか、話が合わないのかと感じていた。
同世代であればこのような気を使う事はない。
好きな曲を歌う事が出来る。
好きな場所に行く事が出来る。
気を遣うことなく話しをする事が出来る。
タイ バンコクでの仕事は接待が多いからこそ、こういう同世代の友人との付き合いは重要だと強く感じる。
最後に
僕自身も本当にお客さんにもっと接待を楽しんでもらわないといけないとも一方では感じている。
自分が楽しくなければ相手が楽しいはずはないだろう。そういった点では僕の接待は失格だと思っている。
これからこのタイの特徴的な仕事である接待ももっと楽しませられるようにはしていきたい。していかなくてはいけないと感じる。
もし、あなたもタイで働く事を考えているならば、ある程度タイでの仕事は接待が付き物であることを認識しておくべきだと思う。
そんな接待が多いからこそ同世代の友達を作っていくようにしていけばいいのではないかと思う。
タイでは本当に多くの日本人が生活、働いている。
きっと気の合った同世代と巡り合えるに違いない。
タイ バンコクの仕事は接待が多いからこそ、同世代との付き合い、交流を強くしていくべきだと強く思う。