涙が止まらない。感動で絶対に泣ける映画ランキングおすすめ30作品
映画には、時に人の人生をも、変えるほどの感動を与える作品があります。
私も今まで数多くの映画を見てきました。
その中のいくつかの作品で感動で涙が止まらず、自分の人生をも考えさせられる程の作品がありました。
私は映画が大好きです。
これは何より映画が時に人の人生をも変えるほどの感動的な映画があるからに他なりません。
この映画を見ていなかったら、私は無知のままでした。
映画は学校では教えてくれないことや先生が言わないこと、上司が教えてくれないことなど、色々なことを教えてくれます。
今回は私が今まで見てきた数万本の映画の中で本当に感動した映画であり、ぜひ皆さんに見てもらいたいと思う映画30作品を厳選して紹介したいと思います。
感動で涙が止まらない。泣ける映画ランキングベスト30
もし何かに行き詰まったとき、人生に疲れた時に見たらきっとあなたの中で何かが変わるかもしれません。そう言った作品を30作品紹介します。
きっとあなたの人生に何か教えてくれる映画になってくれることに違いないでしょう。
30位 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
作品概要
公開:2011年
監督:スティーブン・ダルドリー
主演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック
9.11を題材にした映画。
世界貿易センタービルで勤務するトム・ハンクス演じる父親が自宅に電話するところから物語が始まります。
自宅には父親の息子である少年がいたのですが、ニュースを見ていて、父親が働く貿易センタービルがテロにあったことを子供ながらになんとなく、分かっていたんです。
子供ながらに父親が非常に危険な状態にいることが分かっていたんです。
だから、子供はテレビニュースを見ながらも、父親からの電話に出る事が怖くて、受話器を取らないんです。
父親は何度も何度もかけるんですが、出ないんです。怖いんですね。なんとなくわかります。
そして、電話に出ることなく、数分後ビルは倒壊します。
ビルの倒壊とあわせて電話のベルも鳴り止むんです。
電話が鳴りやんだこと、これは、父親の死を意味しました。
この9.11の出来事は僕もはっきりリアルタイムで覚えています。
その当時中学生でした。
今でもはっきりニュースステーションでこの時の映像が流れていたのを覚えています。この事件当時、アメリカは朝でしたが、日本は夜22時台だったはずです。
ニュースを見ていた当初、貿易センタービルは2棟あって、最初は一棟だけだったので事故だと思っていました。
しかし、その数分後もう一棟も煙が上がってしまい、テロだと確信したのを覚えています。
私は、ニュースステーションが終わった後も米軍のラジオを聞いて、ニューヨークの状況を確認していました。
次の日の中学校では、この話題で持ちきりでした。
今でも決して忘れる事が出来ない衝撃的な事件でした。
この映画を見ると、思春期のときに体験したこの当時のことがフラッシュバックされるんです。
あのニュースステーションを見ていた当時も映画を見ているようでした。
とても現実世界でこのようなことが起きていると思えなかったのです。また、アラブの人たちが歓喜に沸く姿も映し出されたことも衝撃でした。
思春期の時にああいった映像を見て、ショックを受けたのを今でも強く覚えています。おそらく、多くの人もそう思ったに違いない歴史的な事件でした。
この映画では、9.11で父親がなくなってしまったことで、父親のつながりをなんとか少年が探しつづけようとするんです。それが生きがいになっていくんです。
少年が父親が何か子供に伝える為に残したものを探し続けるんです。なんとかして、父親とのつながりを模索するんです。
なんとなく、父親が死んだことが理解できず、どこかでまだ少年のことを見てくれていると少年が思ったんじゃないか。見ていてそう強く感じました。
この9.11は5000人が亡くなった事件ですから、こういった少年が実際に多かったに違いありません。
ほんとうに突然のことでした。
この映画では少年の父親を亡くした喪失と悲しみから立ち上がっていく再生が描かれています。
なんとか、父親とのつながりを探し出そうとする少年の姿にまず涙してしまいます。
結果的には何も父親は残していないのですが、それを知ることで少年は父親の死を受け入れるんです。
そして、ラストシーンではブランコのシーンでも、また涙してしまいます。
どんなことがあっても前向きに生きていかないといけないんです。
殺されてしまった人よりも実は残された人たちの方が辛いんだと思うんです。この少年を見ていてそう強く感じます。
29位 縞模様のパジャマの少年
作品概要
公開:2008年
監督:マーク・ハーマン
主演:エイサ・バターフィールド
ナチス政権下のナチス将校の子供と収容所に収監されたユダヤ人の子供の友情を描いた映画。
この映画1時間半ほどの短い映画です。
しかし、内容は相当ディープです。
短いですが、非常に考えさせられる映画であります。
子供は無知なんです。ユダヤとかナチスとか関係ないんですね。
この映画では、ユダヤとナチスの子供の友情を描いています。
ナチス将校の子供は非常に優雅な暮らしをしています。
一方収容所に収監された縞模様の服を着た少年は非常に質素な生活をしています。
ただ、ユダヤというだけで同じ年なのにこれほどまでに異なる環境で生活をしているのです。
映画の中ではユダヤの少年に対して、ナチス将校たちの大人が容赦ない差別、罵倒を繰り広げます。
子供にそこまでするのかという、見るに堪えない仕打ちをするんです。まず、ここで心が痛みます。
そして、物語の結末は非常に残念なものであります。
後味は悪いです。見ていて不快にもなります。
でも、僕は残念というより子供の行動に天晴れと言いたいと思いました。
この映画を見た後におそらくあなたはこう思うでしょう。
いったい、この監督が伝えたかった事は何だったのか?
この映画では最終的に子供の行動が最悪の結果を招きます。
そして、ナチス将校も悲しみに暮れ、映画は幕を閉じます。
監督が伝えたかったことは、みな同じ人間なんだよという事だと思います。
ナチスはユダヤ人を600万人虐殺しました。
何の罪もない人たちの大勢をただ肌の色、人種が違うというだけの理由で大量虐殺したのです。
このナチス将校に自分の子供を殺される思いを味あわせたかった。
みな同じ人間で人を殺すという事、殺されるという事はナチスだろうが、ユダヤだろうが悲しいということです。
当たり前のことですが、この時代では当たり前ではなく、こういった思いを観客に伝えたかったんだと思います。
あまり、有名な作品ではないですが、考えさせられる作品です。
28位 リバー・ランズ・スルー・イット
作品概要
公開:1992年
監督:ロバート・レッドフォード
主演:ブラッド・ピット
家族の兄弟愛を描いた映画。
無鉄砲だけど、釣りの腕は天才的なブラッドピット演じる弟とまじめでどこにでもいそうな兄の物語。
この映画の中で描かれる風景が、まず、非常に美しいです。ここにまず感動すると思います。
アメリカの広大な自然、美しい川、壮大な森を見る事が出来ます。
息を呑む美しい風景をスクリーンに映し出しています。また、ブラッドピットも外見的に一番優れた時期だと感じさせられます。
この映画の主役であるブラッドピット演じる無鉄砲な弟は見ているこっちが冷や冷やする行動を取り続けます。
映画を見ていて、おそらく悲劇的な事になるだろうなと予測できるような行動ばかりとるんです。
最終的に予想されたように最悪な結果をむかえてしまいます。
しかし、兄が弟について語った最後の言葉が胸を打たれました。
こういう非行に走ってしまう少年、少女は日本にも一杯います。
思春期は一番難しい時期ですし、多感で反抗的にもなります。
社会や家族、全てのものに対しても反抗的になります。私自身も通った道なので強く共感出来ます。
この一番難しい時期を家族で支えてあげる必要があるのです。
また、兄が語った言葉から、劣等でも、非行に走っても、その人が持つすばらしい点を最大現に引き出してあげる、見てあげるべきなんだと感じさせてくれます。
良い部分もあれば、悪い部分あるんです。それが人間なんだと感じさせてくれる映画です。
27位 カールじいさんの空飛ぶ家
作品概要
公開:2009年
監督:ピート・ドクター
主演:エドワード・アズナー
ピクサーが作った泣ける感動のアニメーション映画。
日本でも最近のアニメ映画はクレヨンしんちゃん、ドラえもん、ワンピースを筆頭に泣ける映画が多いですね。
アニメといってバカにしていると不意打ちを食らいます。
子供向けに作られたアニメでも感動するんです。泣けるんです。
このアニメの物語はカールじいさんという初老の独り身のじいさんと子供の冒険を描いた映画です。
カールじいさんは古くから自分の家を購入して、妻と生活をしていきます。
映画の冒頭ではカールじいさんの若い時、妻との結婚、生活、風船売りをして、生計を立てて生活していく姿が描かれます。
そして、物語は現代へと移り、妻に先立たれた一人の老人がいるんです。これがカールじいさんです。
カールじいさんの家の周りは再開発が進み、大きなビル、マンションが建ち、建設ラッシュが続いています。
何度も売りに出すように不動産屋がかけつけるんですが、頑なに拒否するんです。。
カールじいさんにとって、家そして、土地は妻との思い出、人生の思い出が詰まったかけがえのない物なんです。
だから、いくらお金を積まれても売らないんです。
しかし、物語はあることをさかえに、少年と旅に出ることになり、物語が始まります。
この映画では時に自分の大切なものさえも失わなければ、前に進めない事を教えてくれます。
土地を手放し、家を手放しながら、カールじいさんの人生は進んでいくんです。
時に人生において、選択を迫られる事があります。たとえ、どんなに大切なものでも、手離さないと前に進めないんです。
一つ一つの思い出のモノを捨てていくカールじいさんの決断の姿に涙します。
かなり深いアニメです。見た事なければ、見てみてください。
26位 風と共に去りぬ
作品概要
公開:1939年
監督:ヴィクター・フレミング
主演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル
不朽の名作。
1930年代に撮影された映画で既に80年以上も前の映画です。
いい物は時代が経っても、ずっといい物なんだなと感じさせてくれます。
CGなどはもちろんない時代ですが、映画を作るうえで、人を感動させる上でCGなんて必要ないんだなと感じます。
物語はアメリカの南北戦争の悲劇を描いています。
戦争はいつの時代も悲劇的です。
しかし、そんな悲劇的な現状を受け入れて、愛し合う関東的な二人を見る事が出来ます。
現代でも戦争は繰り返されています。また古代から変わらず繰り返されてきているものでもあります。
人間の歴史といえば、戦争の歴史と言っても良いのかもしれません。悲しいですが、こういった側面で見ると人間はとても愚かな生き物だと感じます。
この映画は、使われている音楽も非常に良かったです。音楽も時代が経ってもいいものはずっといいですね。
25位 フィラデルフィア
作品概要
公開:1993年
監督:ジョナサン・デミ
主演:トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン
裁判で戦う男の感動映画。
この映画設定はとてもディープです。ゲイの男性、エイズ、そして、差別と偏見を描いた映画です。
エイズに感染したということで不当解雇されてしまう主人公をトムハンクスが演じています。
この主人公はエイズに侵されながらも、ゲイということで偏見を持たれながらも、自分の正義を信じて闘い続けます。
この映画ではトムハンクスの迫真の演技を見ることが出来ます。
エイズの末期症状になる姿も本当に演じているのか?実際に病に侵されているのではないか?と勘違いしてしまうほどです。
裁判官の前でエイズに侵された自分の体を見せつけるところは、痛々しかった。
最終的に裁判では見事真実を証明し、勝利をおさめます。
そして、デンゼル・ワシントン演じる弁護士に『ありがとう。これで天国に逝ける』という言葉を残し、微笑みながら、天国へと旅立っていくのです。
とにかく、トムハンクスの演技が凄く、引き込まれてしまいます。
この映画見ていて強く感じたのは、人間の最後っていうのは誰にでもあるものです。
そして、死っていうのは悲しいものでもありますが、仕方のないことでもあります。
人間が死ぬというのは自然のことです。生きている人間すべての人に死はいづれ訪れます。
この映画では、最後に笑って逝ければ、人間って幸せなんじゃないかと考えさせられました。
たとえ、どんな偏見を受けていようが、差別されていようが、最後に笑えればいいんじゃないかなと。そう強く感じたラストシーンでした。
なお、この映画でトムハンクスはアカデミー賞主演男優賞を受賞します。納得です。
『フォレストガンプ』よりも『プライベートライアン』よりもどの映画よりもこの『フィラデルフィア』のトムハンクスの演技は素晴らしかった。
24位 イン・トゥ・ザ・ワイルド
作品概要
公開:2007年
監督:ショーン・ペン
主演:エミール・ハーシュ
実話を基にした映画。
旅に出たくなる映画でもあります。旅好きの間では有名な映画です。小説でいう沢木耕太郎の『深夜特急』のような位置づけですね。
主人公はアメリカの裕福な家庭で育った青年。
しかし、彼は現代のものに溢れた人間社会に疑問を感じ、自分がもつ有り金を全て慈善団体に寄付して冒険の旅に出ます。
親にも知人にも誰にも伝えない状態で忽然と姿を消して、全米放浪の旅に出るんです。
自分探しのような感じですね。
現代社会とはかけ離れた自然の世界で自分の力のみで生きてみたいという夢を持って旅に出るんです。
この映画、旅人、バックパッカーの間では非常に有名な映画です。
なぜなら、この主人公の感情に共感してしまうからです。旅に出る人、旅が好きな人、特にバックパッカーはこの主人公の思い、考えにうなづくはずです。
この映画では前述した『リバーランズスルーイット』と同じようにアメリカの美しい自然をスクリーン一杯に映し出します。目を見張る映像です。
順風満帆に見えた主人公の旅ですが、最終的に、最悪な結果をむかえてしまいます。
自然は美しいだけでなく、時にもっとも残酷で容赦ないということを教えてくれます。
旅好きはもちろんのこと、普通の人にも是非見て貰いたい映画です。
ショーンペンが是が非でも映画化したいといった決意がこの映画で現れています。
最後は悲しいですが、僕は精一杯生きた、自分の夢を追い続けた主人公を尊敬します。
23位 ガンジー
作品概要
公開:1982年
監督:リチャード・アッテンボロー
主演:ベン・キングズレー
人間にはいろいろなタイプがいます。
僕はガンジーこそ、世界の歴史上もっとも偉大な人間だったのではないかと考えています。
インドは他の国にも例を見ないほど、多種多様な国です。
ヒンドゥー、イスラムの宗教の違い、民族の違い、言葉の違い、考え方の違い、多くの異なる人が一つの国で生活する国です。
この混沌とした世界でガンジーはインド人に一つになるよう訴えかけていきます。
映画の物語はガンジーが暗殺されてしまうところから始まります。結末から映画が始まるのです。
そして、ガンジーがなぜ非暴力、差別の撤廃を訴えるに至ったかに至る経緯になる南アフリカ時代から話はさかのぼっていきます。
暴力を受けても、民衆が当時統治していたイギリス軍に虐殺されても、決して暴力で返すことをしなかったガンジーの姿を見ることが出来ます
物語冒頭でガンジーの妻が、イギリス軍に初めて暴力を受けたガンジーに対して放った言葉が印象的でした。
ガンジーのように歴史上の偉大な人物は数多くいます。
ガンジー以上に信念を持って、平和を訴えたひとはいないのではないでしょうか。
悲しいかな、こういう本当に信念を持った政治家、活動家は日本にいません。
政治家だけでなく、日常の仕事場でもここまでの信念を持っているひとはいないと思うんです。
自分のために頑張る、自分の名誉のために信念を持って生きていく人は一杯いますが、
ガンジーのように世の中のため、他人のために生きていた人間は多分いないです。
この映画を見れば、ガンジーがどういった人間だったかよく分かります。
見た事なければ絶対に見て欲しいと強くお勧めしたいです。なぜ、ガンジーがここまで世界的に有名な偉人と言われるになったか、彼の人生、生き様を見ることが出来ます。
22位 きみに読む物語
作品概要
公開:2004年
監督:ニック・カサヴェテス
主演:ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムス
最高に感動する恋愛映画。
物語は病院の患者である初老の女性と同じく初老のボランティア活動をしていると思われる男性が、ある物語を話すところから始まります。
物語は田舎に暮らす男性と都会に暮らす女性の恋の物語です。
出会いから、恋愛に至り、別れまで一通りの恋物語を初老の女性に話しかけていきます。
この物語は実はこの話をしている初老の男性と話を聞いている女性の昔話しなんです。
女性は老いの為、記憶をなくしてしまったので、男性が自分たちの恋物語を話して、記憶を呼び戻させようとしているんです。
アルツハイマー、ボケは怖いですね。
この映画でも自分の子供、孫も認識できなくなってしまっていることを描写しています。
かなりの重度である記憶障害に陥っていますが、恋愛の話を続けていく事によって、この話を以前聞いたことがあるというように女性自身が感じ始めていきます。
私は、彼女が記憶を呼び戻す所、話の中で青年に再度女性が会いに行くところで涙が出てしまいました。
この映画でも女性は男性よりも恋愛において強いということを教えてくれます。
男性は失恋した後も付き合っていた女性のことが忘れられないんです。一方、女性は直ぐに切り替えて、新しい恋に移ります。
たぶん多くの男女がこういった経験あるんじゃないでしょうか?
男性は失恋で女性よりも立ち直りに時間がかかるんです。
しかも、この映画では、お互いが好きだったにも関わらず身分違いのため別れることになるのです。
最終的には結ばれますが、男性は相手に婚約者がいようとも、諦めきれないんです。ものすごく共感してしまい、物語の世界に引き込まれてしまいました。
この物語の主人公であるライアンゴズリングがいい味出しています。
優しい雰囲気たっぷりの外見なので、彼が演じた事によってこの映画が傑作になったに違いありません。
21位 グラン・トリノ
作品概要
公開:2008年
監督:クリント・イーストウッド
主演:クリント・イーストウッド
男性に見て欲しい男泣き映画。
クリントイーストウッドが古き時代の頑固親父を演じています。
こういうおじいちゃんって近所にいましたよね。昔かたぎで自分の信念を強く持った人。
アメリカにもこういう人がいるんです。
物語は人種差別や家族愛も描かれています。
僕もこの映画を見て、老後も何かに没頭していたい。
出来る事なら、人を育てることを続けていたいと思います。
悲しいエンディングですが、男からみてかっこいい終わり方だと思います。
たとえ、老いても、自分の守りたいもの、自分の信念は曲げずに生きていたいし、死んでいきたい。
この映画を見て、そう強く思いました。男性に見て欲しい感動映画です。
20位 マイルーム
作品概要
公開:1996年
監督:ジェリー・ザックス
主演:レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デニーロ、ダイアン・キートン、メリル・ストリープ
家族愛を描いた映画。
この映画、映画評論家の間ではネガティブなコメントが多いです。決して評価が高くない映画です。
でも、私はとても感動しました。ディカプリオの映画でいえば、1,2を争う感動する映画です。
物語は疎遠になった家族のつながりを描いています。
自分の人生を捨てて、家族、親への愛情を注いだダイアンキートン役の女性に感銘を受けます。
この映画で扱われている問題は私たちのような一般社会、一般的な家庭の問題にも当てはまります。
家族間の軋轢、家族の絆が薄れてきている。親の介護、老人の孤独死、こういった私たちが直面するであろう問題を考えさせられるのです。
この映画は現実世界にも当てはまるんですね。
出ている俳優がいづれも超一流ばかりなので、演技力が高く、物語の世界にもすんなり入っていけます。
最終的には骨髄移植できる家族が誰もいないことが分かるのですが、ダイアンキートン演じる姉が『私には愛する家族がいて幸せだった』という言葉を言うところがとても印象に残っていて、私はここで泣いてしまいました。
絶望的な終わり方なんですが、バッドエンドじゃないんです。やっぱり家族っていいですよね。
エンヤの挿入歌も良い感じでした。
19位 戦場のピアニスト
作品概要
公開:2003年
監督:ロマン・ポランスキー
主演:エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッチマン
ナチスドイツによるポーランド侵攻を描いた映画。
第二次世界大戦のナチスドイツのユダヤ人差別・虐殺を扱った映画は数多く存在しています。
この映画の主人公であるピアニストの青年もユダヤ人であり、ナチスドイツから迫害される経緯を映画の中で刻々と描いています。
この映画では他のユダヤ人虐殺を扱った映画と異なったのが、ナチスドイツの将校にも人間の心があったことです。
おそらく、多くの人が最悪な結末で幕を閉じると予想したと思います。
私もそう思っていました。しかし、最後の最後で人間らしい部分もナチス側も見せるのです。
決してナチスの行動を肯定はしませんが、戦争とは狂気なんです。
しかし、そういった中でたとえ敵と見方でも通じ合えるものがあるんです。
この共感できることが、この映画ではピアノという音楽でした。
ユダヤ人である主人公が奏でるピアノが二人の間の絶対に埋められない溝を少し埋めるんです。
そして、ピアノのおかげで主人公は殺される事なく、生き延びるんです。
こういうことってなんとなく分かります。
いま私たちが生きている現代でも差別、迫害は存在しています。
私たち日本人であれば、日本と韓国、日本と中国、白人とアジア人の中で少なからず軋轢、民族、国民間の問題があります。
色々な違いがあり、それが故に差別、迫害が発生してしまっているんですね。
これはナチスとユダヤの関係にとても似ていると感じます。
このお互いの違いがある中で共通し合えることってこの映画では音楽でしたが、スポーツなど色々あります。
僕自身がサーフィンを通じて、色々な人と知り合えたからそう強く感じるのです。
この映画は絶望の人生を描いていますが、希望も見る事が出来ます。悲劇的になると思っていたのに、最後は安心した気持ちになれます。
18位 HACHI 約束の犬
作品概要
公開:2009年
監督:ラッセ・ハルストレム
主演:リチャード・ギア
日本のハチ公をベースにしたハリウッド映画。
これは日本の実話を基にした映画です。
飼い主であるリチャードギア扮する主人公が野良犬であったハチ公を最寄り駅で拾っていく所から物語りは始まりまっていきます。
犬ってホント可愛いですよね。誰が飼い主か分かっていますし、頭が非常に良く、忠実です。
時に家をぐちゃぐちゃにしたり、いたずらしたりもしますが、飼い主にだけは噛み付きません。この映画でも冒頭から中盤にかけて、こういった飼い主と犬の関係を多く描写しています。
ハチは毎日飼い主の帰りを最寄り駅で待って、一緒に家に着くんです。電車が到着すると、いつも主人公のことをハチは待っていました。
映画中盤に、主人公であるリチャードギアが仕事中に亡くなってしまいます。
ハチ公はいつものように自分を拾ってくれた家からの最寄り駅で飼い主であるリチャードギアのことを待ち続けるんです。
電車は続々と走ってきて、止まるのですが、一向に飼い主は戻ってきません。
春、夏、秋、冬、どんなに厳しい季節が来ても、ハチはただ飼い主が戻ってくる事を待ち続けるんです。
数年も待つんです。
周りの人間がもう帰ってこない、亡くなったことをハチに伝えても、それでも待ち続けるんです。
そして、最終的に数年飼い主を待ち続けた後、ハチは飼い主が拾ってくれた最寄り駅のその場所で主人の帰りを待ち続けて亡くなってしまいます。
ハチの姿にめちゃくちゃ泣けます。
動物好きじゃなくても、犬好きじゃなくても泣ける映画です。
この映画見た時は涙が止まりませんでした。僕自身も子供の頃に犬を飼っていました。
残念ながら、既に亡くなってしまいましたが、その当時の事も思い出しました。
犬って本当にいい動物です。本当忠実で頭いいですよね。
17位 ソフィーの選択
作品概要
公開:1982年
監督:アラン・J・パクラ
主演:メリル・ストリープ、ケヴィン・クライン
第二次世界大戦時のナチスドイツの迫害をベースにした現代の物語。
この映画はナチスドイツ化の第二次世界大戦の話がバックグラウンドにありますが、物語の主なベースは現代となります。
メリルストリープ演じる主人公の女性が懸命に生きていこうとしている姿を描いています。
壮絶な過去がこの女性にはあるわけなのです。
この過去こそが第二次世界大戦時代のナチスドイツから受けた究極の選択なんです。
この映画一度見たら、もう見たくありません。それくらい、残酷で、悲しい映画です。
私たちにも人生を生きていく中で選択というのは常に存在しています。
進路、恋愛、家庭、人生。
色々な事に対して日々選択をさせられています。
この映画でも『ソフィーの選択』というタイトル通り、ある選択をするわけなのですが、この選択の意味が非常に重い、そしてつらい。
こんな選択を迫られなくてはいけないのか。非常につらい気持ちになります。
私たちも日々選択をして、喜んだり、悲しんだりします。成功したり、失敗したりするんです。
この映画の選択は一生背負っていかなければならない、一生忘れる事が出来ない選択をするんです。
いま私たちが日々迫られる選択は、この女性の選択に比べたら本当に大した事ないんだと感じさせられます。
70年ほど前にはこういった世界が日常だったと思うといまの時代に生きている事を幸せに感じ、また戦争だけは絶対に繰り返してはいけないと感じさせられます。
この映画本当悲しい映画です。でも、実際にこういったことも行われていたんだと思います。
二度は決してみたくない映画です。でも、一度は観たほうがいいと強くお勧めしたいです。
なお、この映画の原作はピュリッツァー賞を受賞し、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞の両方でメリルストリープは主演女優賞を受賞しています。
16位 インポッシブル
作品概要
公開:2012年
監督:J・A・バヨナ
主演:ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ
2002年のインドネシアスマトラ沖大地震に伴う、タイ プーケットの津波災害に逢ってしまった家族の物語。
この映画、津波の場面を物凄く忠実に再現しています。
津波は私たち日本人にも決して人事ではない出来事です。
2011年3月11日私たちも大地震も経験し、津波を経験しました。
おそらくこの映画で描かれていたことと同じ現象が東北の町のいたるところでも起きたんだと思うんです。
僕自身も3.11のせいで海外へ行くことを余儀なくされました。
そういった背景があるので、まず、この映画の冒頭の津波被害にあうシーンで涙が出てきそうになります。
津波に流され、家族がバラバラになってしまいます。
子供3人と両親の5人の家族がバラバラになるんです。
長男が父親そして二人の弟と再会するシーンは涙が溢れ出てしまいました。
自然災害は避ける事は出来ません。怖いですが、希望を捨てずに生きていきたいです。
15位 世界の中心で、愛をさけぶ
作品概要
公開:2004年
監督:行定勲
主演:大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ
最高に感動する邦画。
日本の映画も数多く見てきてはいますが、一番好きな邦画かもしれません。
悲劇の高校生の役を演じた長澤まさみの美しさ、そして、病に冒された姿にも心を痛めました。
この映画高校生の時に見て、今でもめちゃくちゃ感動したのを覚えています。
思春期に見た映画はとても強い印象に残るんだとおもいます。僕の中でこの映画は思春期、反抗期に見たとても印象に残った映画です。
ラストシーンのオーストラリア ウルルの風景も美しいです。映画冒頭の高校時代の高知の街並みも日本の素晴らしい風景を映し出しています。
ウルルに遺骨を巻いて欲しいという願い。ちょっとキザかもしれないです。夢を抱いているかもしれない。
でも、思春期の時の恋愛って男性は一生忘れられません。
中二病なんて言葉がありますが、ネガティブなイメージでとらわれていますが、男性を表すうえで的を得た言葉だと思います。
僕自身も中学、高校時代の恋愛は強烈に記憶しています。時間、行ける場所に制限はありましたが、一番楽しかったかもしれない。
思春期の恋愛こそが世界の中心になり得てしまうんです。
14位 セブン・イヤーズ・イン・チベット
作品概要
公開:1997年
監督:ジャン=ジャック・アノー
主演:ブラッド・ピット
実話をもとにした感動の映画。
チベットは美しいです。
いま世界ではアフガニスタン、イラク、シリアなど紛争が続いている地域があります。
この長年紛争が続いている地域も実はとても綺麗な場所なんです。パキスタンにフンザという土地があります。ジブリ映画『風の谷のナウシカ』のモデル地となったと言われる場所です。
アフガンもイラクもシリアも元々は美しい土地だったんです。
しかし、人間のエゴ、石油、こういった争いことから紛争が絶えない土地となってしまっています。
この映画で扱われたチベットも同じです。
中国政府が長年弾圧し、迫害している土地として有名となってしまっていますが、元々は非常に美しい広大な自然が広がった土地なんです。
この映画でブラッドピット演じる冒険家がチベットに滞在します。まだ、中国に侵攻、弾圧される前のチベットです。そして、中国侵攻が始まり、冒険家はチベットを後にします。簡単言うと物語の内容は以上です。
ブラッドピットがチベットを後にするときに、ラサを見上げるシーンで多くのみなさんは泣くと思います。僕はここで泣いてしまいました。
戦争、紛争、迫害こういったものがなくなる世界が来て欲しいと強く願います。
13位 レスラー
作品概要
公開:2008年
監督:ダーレン・アロノフスキー
主演 ミッキー・ローク
男泣き映画。
物語は、年老いた第一線を退いたプロレスラーがなんとかしてもう一度花を咲かせようとする生き様が描かれています。
この映画は、日本の劇場で見ました。
期待しないで見たんですが、非常に面白かった。そして感動して泣いてしまいました。
女性と見に行ったのですが、彼女も泣いてました。
男くさい映画なんですが、女性から見ても、感動する映画でしたね。
私がもっと年老いたときに見たら、もっと泣ける映画になると思います。今見ても泣けます。
男ってバカなんです。夢を追い続けるんです。
男性なら是非見てほしい映画です。
12位 アポロ13
作品概要
公開:1995年
監督:ロン・ハワード
主演:トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン
歴史的悲劇アポロ13を描いた映画。
この出来事は実際に起きた出来事を映画化しています。
私はアポロ13の事件のことをはっきり知らない状態で観ました。
その状態で映画を見て、おそらくこれはもう地球に帰ってこれないんだろう。乗組員3人死んでしまうんだろうと思いました。
この映画、私のようにアポロ13の悲劇を知っていたとしても感動してしまうでしょう。結末を知っていても泣いてしまうと思うんです。
『アルマゲドン』よりも感動します。アメリカはやっぱり凄いなと感じさせてくれる映画です。
人間にとって一番大切なのは成功したときじゃなくて、失敗したときにどういった行動が取れるかなんだと思います。
地上で司令官を務めるエドハリスもかっこよかった。
どんな状況に陥っても決して、慌てず、落ち込まず、希望を捨てずに部下、乗組員を正しい道へと進ませています。これこそがリーダーなんだと思わせてくれます。
最後のシーンは感動に包まれます。
これがリアルタイムでその当時全世界で放送されていたんです。
凄いな。映画みたいだなと思います。
事実は小説よりも奇なりとはこの事をいうんだと思います。同じ宇宙飛行士を描いたアルマゲドンよりも絶対にアポロ13を見る事をお勧めしたいです。
11位 火垂るの墓
作品概要
公開:1988年
監督:高畑勲
主演:-
説明は不要かもしれません。
野坂昭如原作のジブリ映画です。
この映画は第二次世界大戦時の大空襲下で懸命に生きる兄妹を描いた映画です。
わずか、70年前の日本はこういった世界が現実だったんです。
私も祖母から実際に戦争の時の話を聞きます。
今でも決して忘れられない出来事だといつも言っています。今の人は幸せだとも言っています。
今私たちが平和で生活できるのも、戦争という壮絶で悲惨な経験をした日本人たちがいたからなんだと思うのです。
戦後70年経ち、これからこの太平洋戦争を経験した日本人がどんどんいなくなっていきます。戦争を知らない世代ばかりになっていくんです。
そういった状況になったときに僕たちは声を大きくして戦争は良くないと言わなければいけない。
私も子供の時にこの映画を見るのがとても億劫でした。
でも、実際にこういった事実があったということを知るために見なければならない、知らなければならなないのです。
今の日本で節子のように餓死で死んでしまう子供はほとんどいないと思います。
でも、わずか70年前ではごくごく当たり前の日常だったのです。
戦争を知らない私たちにこの映画は子供にもわかりやすく戦争の恐ろしさを教えてくれます。
憲法9条は絶対に改正してはいけない。戦争だけは絶対に繰り返してはならない。この映画を見ると、そう強く感じます。
あと、余談ですが、この映画の原作である小説を書いた野坂昭如はカッコいいですね。
昨年末になくなってしまいましたが、パワフルでなんか人間臭くて、昭和のカッコいい男性そのものです。こういう人って今の日本に少なくなってきた気がします。なんか淋しいですよね。
10位 アイ・アム・サム
作品概要
公開:2001年
監督:ジェシー・ネルソン
主演:ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー
ショーンペンの最高傑作映画。
私は個人的にショーンペンが大好きなんです。
同世代の大俳優であるロバートデニーロよりもダスティホフマンよりもアルパチーノよりもショーンペンが好きです。なんとなく、人間味があるし、何よりショーンペンはサーファーだからです。
ショーンペンの作品もすべて見てきています。
前述した『イントゥザワイルド』では監督としても素晴らしいことが分かるのですが、やはり俳優としてのショーンペンは凄いです。
色々な役が出来ます。2枚目、3枚目、コメディアン、ギャング、どの役をやっても妙にぴったりくるんです。
この映画もショーンペンが非常にいい味出してます。
自閉症気味の障害を持った者の役を演じているんですが、ある事で女性との間に子供が出来て、その子供と2人だけで人生を一緒に生きていくんです。
精神年齢的には子供と同じ、もしくはそれ以下なんです。
子供に教わりながら、子供と遊びながら人生を生きていくんです。
面白くもあり、悲しくもあり、喜怒哀楽を体現した映画です。
心温まる感動する映画です。
9位 シンドラーのリスト
作品概要
公開:1993年
監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:リーアム・ニーソン、レイフ・ファインズ
第二次世界大戦時のナチスドイツと収容所に収監されたユダヤ人を描いた映画。
一度は名前を聞いたことがある名作でありますが、観たことある人は少ないのではないでしょうか。
この映画3時間超あり、非常に長い映画です。
また、第二次世界大戦時のナチスドイツとユダヤ人を描いた映画なので見るのも億劫になっている人が多いに違いないです。
確かに映画の内容も非常に重いです。
これほどまでに残酷で人間の業とは思えない仕打ちをナチスはユダヤ人に対して行います。虫けらを殺すかのごとく、虐殺していく様が克明に、鮮明に描かれます。
映画を見たとしても、途中で見たくなくなるようなシーンの多くがあります。私自身もDVDレンタルでこの映画を見て、途中で見るのを止めようと思いました。
しかし、この映画は最後まで見なければなりません。
映画は終盤までずっと白黒、モノクロ映像で物語は進んでいきます。
しかし、終盤につれ、映像は白黒からカラーに変わります。
戦争が終結してから、映像に色が入るんです。
そして、実際の現代に生きる主人公の実在する妻も登場します。
シンドラー役であったリーアムニーソンも実在したオスカーシンドラーの墓の前でお祈りを捧げるシーンも出てきます。
この『シンドラーのリスト』は実在した本当の話なのです。
悲惨だったナチスドイツにもこういった人格者がいたことが非常にうれしく思います。
第二次世界大戦を描いた映画はどれも後味の悪い映画ばかりですが、この映画では、決してハッピーエンドとは言えませんが、バッドエンドでもなく、希望に満ちた終わり方をします。
何度も見たい映画ではないですが、名作と言われるゆえんがあるので一度は見ておくべき映画です。
感動することでしょう。
なお、この映画で主演として扱われた実在するオスカーシンドラーを美化しているという批判もありますが、この映画で、スピルバーグは念願だったアカデミー賞作品賞を受賞しています。
8位 グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
作品概要
公開:1997年
監督:ガス・ヴァン・サント
主演:マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ
天才的な頭脳を持つマットデイモン演じる青年とロビンウィリアムズ演じるカウンセラーの物語。
この映画も名作です。名作の中の名作と言えます。
派手なシーンはありません。綺麗な女性も出てきません。カッコいい男性も出てきません。
しかし、物語の内容は非常に素晴らしい。
この物語の内容は私たち日常にも当てはまります。
天才的な頭脳を持っているんですが、劣悪な環境で育ち、誰にも理解されずに生きてきた青年の苦悩、成長を描いています。
今までに多くのカウンセラーがこの主人公である青年の苦悩を聞いてきたのですが、誰も彼とは打ち解けることが出来ず、失敗に終わっていました。
この青年を助けるために、ロビンウィリアムズ演じるカウンセラーが話し合いの場を設けるところから物語は始まっていきます。
カウンセラーであるロビンウィリアムズ自体も心に傷を持った人間なんです。
この映画を見て強く感じることは、痛みのわかる人間しか、相手の痛みは分からないということです。
苦しみを経験していない、痛みを経験していない人間は傷を持った人間の痛みなど分かるはずもなく、カウンセリングなどできるはずもないんです。
『君は悪くない』とカウンセラーが青年に訴えるシーンは涙なくしてみることが出来ません。
希望に満ち溢れたハッピーエンドも最高の終わり方です。観た後に自分の心が穏やかになります。前向きにもなります。
なお、この映画でアカデミー脚本賞を受賞しています。
この脚本はマットデイモンが実際にハーバード大学在学時に自分で書き下ろした脚本なのです。マットデイモンは本当才能ありますね。
7位 6歳のボクが、大人になるまで
作品概要
公開:2014年
監督:リチャード・リンクレイター
主演:パトリシア・アークエット
この映画は凄い映画です。
なぜ凄いかというと12年間取り続けた映画なんです。
主人公の少年がそのまま大きくなった姿を見る事が出来ます。
この映画のポスターのホント小さな少年がめちゃくちゃいい男になっているんです。
子供から大人になる映画は数多くありますが、子どもの頃の役と大人になってからの役は異なる俳優が演じているものです。
大人から老人であれば、メイクで一人でもこなせますが、子供から大人はどうやっても人を変えないと表現できません。
しかし、この映画では少年だった主人公がそのまま大きくなった姿を見る事ができます。
また、少年だけでなく、少年の姉役を演じていた人、母親、離婚した父親役のイーサンホークも年月の経過とともに成長したり、老いた自然の姿を見る事ができます。ほんと凄い映画ですよ。
12年間取り続けているのでリアリティがあるんです。映画というか、ドキュメンタリーをみている錯覚に陥ります。
個人的にはイーサンホークの子供を愛す姿もめちゃくちゃ良かった。子供と同じ視点で遊ぶ姿が最高でした。私もああいう父親になりたいと感じました。
泣けるポイントは、高校卒業とあわせて、家を出る少年が母から言われた言葉で、これがこの映画でもっとも印象的でした。
確かにその通りなのかもしれない。人生は複雑です。でも、前に進む為には親元を離れなければならないのです。色々な局面で人は卒業していくんですね。
6位 ライフ・イズ・ビューティフル
作品概要
公開:1997年
監督:ロベルト・ベニーニ
主演:ロベルト・ベニーニ
第二次世界大戦時のナチス、ユダヤ人虐殺を描いた映画は数多くあります。
今までに紹介したように『縞模様のパジャマの少年』、『戦場のピアニスト』、『ソフィーの選択』、『シンドラーのリスト』、そしてこの『ライフイズビューティフル』は全てユダヤ人虐殺の悲劇を描いた映画です。
どれも、名作なのですが、この映画には到底及びません。
どんなに悲劇的な出来事に陥っても、決して悲観的にならず、子供のためにピエロを演じた父親を見ていると、父親の子供を思う気持ちというのは計り知れないものがあるんだと思います。
子供がいない、結婚すらしていない私でも子を想う親の愛を強く感じさせられる映画です。
この映画は絶対に見ておくべき映画です。家族っていいものだな、タイトルの通り、家族があるからこそ、人生は素晴らしいのではないかと感じさせてくれます。
5位 きっと、星のせいじゃない
作品概要
公開:2014年
監督:ジョシュ・ブーン
主演:シャイリーン・ウッドリー、アンセル・エルゴート
私が今一番好きなハリウッド女優であるシャイリーン・ウッドリー主演の恋愛映画。
この映画ではシャイリーン・ウッドリーンは幼いころから甲状腺がんを患って肺にも転移してしまった悲劇のヒロインを演じています。
骨肉腫を患い、片足を失ったアンセル・エルゴート演じる青年と病をもった人たちの集まりで出会うところから物語は始まります。
お互い、若くして病を患ったもの同士、共感しあいながら惹かれあっていくのです。
アンセル・エルゴート演じる青年はとにかく明るいんです。
片足なんかなくなったことなんて、屁とも思っていないくらい底なしの明るい青年なんです。
なので、私はこの映画を見ていた時になんとなく悲劇的な終わり方をすると思っていたんですが、その悲劇のヒロインとなるのはシャイリーン・ウッドリーの方だと思っていたんです。
ただ、物語冒頭から彼女の追憶のような形でナレーションしていることが気がかかりでしたが。
オランダのアムステルダム旅行に行き、外を一緒に歩き、ベンチに座るときにアンセル・エルゴート演じる青年が衝撃の事実を彼女に打ち明けます。そこから、物語は急速に進んでいきます。
悲しい映画ですが、彼が死んでしまうまで、悲しい気分にはなりません。底抜けに明るいんです。
これはちょっと『ライフイズビューティフル』の子供を怖がらせないためにピエロを演じた父親に似たものがあります。本当に強い人ってこういう人なんだなと思わされます。
もし、自分が同じ立場に立ったとき果たしてこういった行動がとれるか、ただ落ち込んでしまうだけなんじゃないのかって思ってしまいます。
いろんな意味で考えさせられる映画です。
ラストシーンの手紙を読むシーンは絶対に泣いてしまうと思います。
女性だけでなく、男性である私が見ても泣いてしまいました。でも、なんか後味は悪くないんです。
死別という悲しい終わり方なんですが、観た後に気持ちがズンと落ちることはありません。たぶん精いっぱい生きた。
ほんとうに好きな人と時間を過ごせたから幸せだと感じたからでしょう。
数多くの恋愛映画がありますが、色々と考えせられる感動の映画です。
男性にもおすすめできる映画なので一度見てみてください。
なお、この映画で恋人役を演じたシャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートはSF大作『ダイバージェント』でも共演しています。
この作品ではシャイリーン・ウッドリーの恋人役はテオ・ジェームスで、アンセル・エルゴートはダイバージェントを裏切る役をしていましたが、違った視点で見れて面白いかと思います。
4位 ボーイズ・ドント・クライ
作品概要
公開:1999年
監督:キンバリー・ピアース
主演:ヒラリー・スワンク
性同一性障害を持た男性として生きる女性を描いた映画。
これは、実話を基にした映画であり、かつ、非常に後味が悪い映画です。
これほどまでに悲しい実話をもとにした映画は見たことがありません。悲劇的な出来事ばかり主人公に降り注ぐ『ダンサーインザダーク』なんかよりもよっぽど後味が悪い映画です。
軽い気持ちでは見ない方が身のためです。
実際にアメリカで起きた実在の事件を映画化したものであり、こんなことが実際の世界で起きていたのか。と強く憤りを感じます。
自分のこと、アイデンティティをこれほどまでにズタズタにされた人生はないのかもしれません。
世の中には色々な人がいるんです。皆が皆同じ人間で、同じ考えを持っていたら世界なんて面白くありません。
旅行していても、風景が異なったり、考え方が違う人たちと出会ったり、共感したり、共有するから面白いんです。
この映画の内容は私も心が痛いので書きたくありません。
ただし、一度は見たほうが良い映画です。涙が止まらないほど何かを強く感じることでしょう。
3位 ショーシャンクの空に
作品概要
公開:1994年
監督:フランク・ダラボン
主演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン
世界一の映画です。
何かに落ち込んでいた時に必ず観る映画です。いつも元気をくれます。
私の中では、今までに一番見てきている映画であり、希望に満ち溢れた映画です。
人生で一番好きな映画です。
この映画を見ると、どんなことがあってもくじけてはいけない。
前向きに生きていけば、きっと良い方向に行ける。
そう強く感じさせてくれます。見たことなければ是非。
2位 マリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
作品概要
公開:2008年
監督:デヴィッド・フランケル
主演:オーウェン・ウィルソン、ジェニファーアニストン
最高のバカコメディ。
お下品で馬鹿な犬と家族の物語で低俗な感じの映画です。
犬をジェニファーアニストン演じる彼女にプレゼントして、飼ってみたはいいけど、全然いうこと聞かないし、イタズラばかりするんです。
合同で犬のしつけのトレーニングに参加しても、先生の足に捕まって、腰ばっかり振ってるんです。最高に馬鹿な犬なんです。
この家族はやがて3人の子供が生まれ、バカ犬と一緒に人生を共にしていきます。この犬はいつまでも馬鹿です。
イタズラばかりするんです。ほんと低俗なイタズラばかりしかけるんです。
でも、子供たちはそういうの好きだから、親は困っても、子供は犬のことが好きでずっと生活を共にしていくんですね。
映画の終盤まではコメディ映画です。しかし、終盤に大きくこの映画はトーンが変わります。
この終盤のラストシーンが、この映画の邦題にもなっている”世界一バカな犬が教えてくれた”ことなんです。
少し話を脱線させてもらいます。
僕が大好きな漫画のゴルゴ13シリーズ第130巻に『黄金の犬』という話があります。
このゴルゴ13の話のラストシーンにある名言が出てきます。
『子供が産まれたら子犬を飼うがいい、
子犬は子供より早く成長して、子供を守ってくれるだろう。
そして、子供が成長すると良き友となる。
青年となり、多感な年頃に犬は年老いて、死ぬだろう。
犬は青年に教えるのである、
死の悲しみを』
この映画はまさにこの名言を体現した映画です。
この映画で飼われていた犬が家族に教えたことは死の悲しみなのです。
これは、私自身も全く同じ経験をした経緯があります。
私も昔犬を飼っていて、この映画で描かれていた犬ほど馬鹿ではなかったけれど、この映画の家族と同じようにずっと一緒にいました。
どちらかというと、私が犬に対して悪ふざけをしていて、歯のきばをいじったり、浣腸してみたり、色々やったんですが、私に対しては何もしなかった。
知らない人に対しては大きく吠えるんですが、私のことはしっかり認識してくれていたんです。たぶん、ご飯をあげていたからかもしれないけど、よくなついていたんです。
自分の飼っていた犬そして私の人生にまさしく重なる内容であったため、本当に涙が止まらなかった。
犬はいろいろ教えてくれます。楽しかった思い出や死の悲しみ、僕も色々教えてもらいました。
犬を飼っていなくても、犬が好きじゃなくても、たとえあなたが犬が嫌いでも、一度見てみてください。
犬、そして、動物の素晴らしさを知ることが出来ると思います。
1位 いまを生きる
作品概要
公開:1989年
監督:ピーター・ウィアー
主演:ロビン・ウィリアムズ、イーサン・ホーク
最高に感動する映画です。
『ショーシャンクの空』も最高に感動する映画です。これは僕にとって感動する映画でしたが、万人に感動する映画とは言えません。脱獄など出来すぎた話でもあるからです。
希望を貰える最高の映画ではありますが、万人にお勧めできる感動映画とは違うと思っています。
『マリー世界一バカな犬が教えてくれたこと』この映画も私が犬を飼っていたこと、私の人生に重なっていたところから、大きな感動を生んだ映画でした。自分が飼っていた時の犬が死んでしまったときのことを思い出し、涙が止まりませんでした。しかし、これも他人が共感出来るかと言われると100%イエスとは言えません。
この1位の『今を生きる』は万人におすすめ出来る感動する泣ける映画です。
この映画非常に良い映画です。死ぬまでに絶対に見てほしいです。
特に大人に見て欲しいと感じます。
私も最近改めて見直してみたんですが、大人になってみるとさらに感動します。
結果は覚えていたけれど、泣いてしまいました。結末を知っているにもかかわらず、涙してしまいました。
この映画を見ると、忘れていた子供のころ、中学や高校生のときの純粋だった自分を思い出すんです。この映画の主人公は高校生たちです。何事にも真っすぐです。
彼ら主人公の純粋無垢な表情を見ていると子供のころに忘れてしまった何かを思い出させてくれます。
型破りの教師を演じるロビン・ウィリアムズの演技も最高でした。彼なくしてこの映画はあり得なかったと思います。『グッドウィルハンティング』にしろ、『グッドモーニング・ベトナムにしろ、この『いまを生きる』にしろ本当に良い味だしてます。
人間って顔に性格や生き様が出ると言いますが、ロビンウィリアムズは演技じゃなくて、実際に人間味のある人なんだと思います。
この映画、見た人はラストシーンで必ず泣けると思います。
イーサンホーク演じる内気な少年が取った行動、”今を生きる”行動に涙なくして見ることが出来ません。
自然と涙がこぼれてきます。
今回は30作品紹介しましたが、この『いまを生きる』は絶対に泣ける映画だと自信をもっておすすめします。
見たことなければ是非見てみてください。
きっと、感動します。そして、ラストシーンは、涙が自然と流れると思います。涙が止まらなくなるでしょう。
そして、この映画を見終わった後に、あなたの人生に対して何かを訴えかけてくれるに違いありません。
こういう映画ってそうそうないです。
この『今を生きる』こそ最高に感動する映画であり、泣ける映画だと自信を持っておすすめします。
最後に
映画はやっぱり面白いです。
普段生活しているだけでは知りえない世界を私たちに教えてくれます。
映画って本当にいいものですね。