タイ人の読書時間はゼロ?タイ人が本を読まないたった一つの理由。
タイで日々生活していて不思議に思うことがある
タイに住んでいても日本と似たようなものだ。
電車に乗ったり、公共のバスに乗ったり、カフェに行ったり病院の待合室で診断を待ったり、などなど。
海外で生活しているとはいえ、日常の生活は日本に居る時とほとんど変わらない。
でも、日本と同じように生活していて不思議に思う事がある。
大したことではないのだが、違和感のようなものがある。
タイで生活をしていて不思議に思う事。
それはタイの街中でほとんど本を読んでいるタイ人を見かけることはない。
タイ在住者の人なら同じように感じるのではなないのだろうかと思う。
タイ人の読書時間は年間ゼロなんじゃないかと疑ってしまう。
本を読むタイ人はほとんどいない。
本当にごく稀に本を読んでいるタイ人を見かけるときもある。
そして、読書しているタイ人をみかけた時はちょっと驚く
どんな本読んでんだろうといつもジロジロ見てしまう
本を読んでいるだけでなんか知識人に見えてしまう。
まずタイ人じゃないじゃないかと疑ってしまう。
読書しているタイ人を見かけたら良いことが起こるかもしれないという錯覚に陥る。
読書したタイ人を見掛けたラッキー。
今日はいい事起こるかもしれない。
それくらいタイ人が本を読んでいる姿を見かけることは難しい。
読書という観点で比較すると日本人とタイ人は対照的
私はよく本を読んでいた
特に大学生の時はしょっちゅう図書館で本を借りていた。
色々なジャンルの本を読んだ。結構な本好きだ。
話はずれるが私は沢木耕太郎の深夜特急から始まり、下川裕二やクーロン黒沢などの旅やアジア系の本を読み漁った。
大学時代にバイト中に読んだクーロン黒沢のプノンペンどくだみ荘物語は本当に面白かった。
ヤバい日本人たちが集団生活している話だった。
内容はうる覚えだが、とにかく面白かったという事は鮮明に覚えている。
実際に自分で安宿を旅したり、タイに住んでも感じるが、クーロン黒沢の本で書かれている世界は現代でもカオサンで実際に繰り広げられている。
カオサンは結構ヤバい日本人とか外人が多い。
カオサンロードのセブンイレブンの店内でも随分おかしな日本人バックパッカーを見たことがある。
セブンイレブン内の店内で一人の日本人が日本語で『見えたー!宇宙が見えたぞーあははは』とタイ人の店員を見ながら笑っていた。
セブンイレブンの店内で宇宙が見える日本人はそうはいない。
日本なら即通報、職質行きだ。
でも、そうとうハッピーそうだった。
私はこういう人たちを見ても、人に危害を加えていないのであれば、構わないとも思う。
人に迷惑をかけなければ、自分の道を突き進めばいいんじゃないのという感じだ。
ヤバいというか面白い日本人旅行者は海外に多い。
旅好きなら沢木耕太郎や下川裕二は鉄板じゃないのだろうか?
アジア好きならクーロン黒沢は一度は聞いたことはあると思う。
旅関連以外でも多くの本を読んできた。本は面白い。
今の時代、インターネットや口コミでも情報は手に入る。
ピンポイントで知りたい知識などはインターネットで調べた方が即調べられる。
調べものであれば、読書よりもインターネットの方が断然効率的かもしれない。
でも、インターネットではしっかりした知識として頭の中に入ってこない。
本であれば一冊の本の中にある程度纏まった情報が記載されていて、体系的に学習できる。
本を書いた著書の知識が一冊の本に凝縮されている。
時には人生が凝縮されている事もあるし、人生を変えるような本に出会う事もある。
本からは学ぶことが多いと個人的に感じる。
そして、日本人の多くは本好きな人が多いと思う。
少なくともタイ人よりは絶体的に本好きな人の数が多いはずだ。
日本に居た時はよく図書館に行ったり、本を借りていた。
日本の図書館はいつも混んでいた。
ホリエモン、スティーブ・ジョブス、村上春樹などのベストセラーや人気の本なんかは一年待ちは当たり前だった。
インターネットが発達してきて本を読まない日本人も増えてきたが、読書という観点で比較すると日本人とタイ人は対照的ともいえる。
本を読む人、読まない人どちらがいいという話ではないが、
私個人的には本を読むことは人生を生きる上でも仕事をしていく上でも非常に有意義であると思う。
でも、タイ人は本当に本を読む姿を見掛けない。
なぜなのだろう?
タイ人が本を読まない事は不思議だ。
私は子供の頃からよく日立 世界ふしぎ発見!を見ていた。
世界ふしぎ発見でこのミステリーは取り上げたのだろうか?
世界各地の不思議を取り上げるミステリーハンターはタイ人が本を読まない理由を追及したのだろうか?
何のためにヒトシ君人形があるんだ。
もっとふしぎ発見してからヒトシ君人形を正しく使うべきじゃないのか。
子供の頃から見ていたノーマルヒトシ君とかスーパーヒトシ君っていったい何だったんだよ
何のためにあの番組をずっと見て来たんだ。
タイにはまだまだ不思議が溢れているぞと叫びたい。
タイ人が本を読まない事。
これは私としては本当に不思議で仕方ないことなのである。
色々な視点からのタイ人の読書事情
世界ふしぎ発見のミステリーハンターの代わり、色々な視点からタイ人の読書事情を述べていきたい。
そして、私が考えるタイ人が本を読まないたった1つの理由について最後に結論を述べたい。
本屋はあるのか?
タイにも主要なショッピングモールでは本屋がある。
しかし、数は少ない。
需要がないので本屋も少ないんだと感じる。
本屋単体というのはほとんどない。
プロンチットには日本の中古本を扱う日本人専用の書店がある。
カオサンには欧米人専用の洋書を扱った書店がある。
そして、タイ人用の書店もあるにはあるが、絶対的に数が少ない。
本を売るだけでは商売が成り立たないのかもしれない
本は売れてるのか?
本屋の品ぞろえも悪いとは思わない。
小説や自伝本、ITなどの技術本もある程度揃っている。
実際本屋で本を買うタイ人もいる。
全く売れていないという訳ではないと思う。
ベストセラー用の本棚スペースも設けられており、ベストセラーなどもあるようである。
タイの王様の本は数百万売れるベストセラーになった事もある。
やはり王様の本は別格だ。
そして、内容も敬愛する王様が書いたため、タイの国民にとって非常に重要なモノなのである。
タイ人にとっては面白いとも言えるかもしれない。つまらない本とは言えない。
読んでいるかは別にして一応本は売れているのである。
本屋では立ち読みではなく、良く座り読みをするタイ人の子供は見掛ける
本屋に行くと子供がまるで自分の家にいるかのように地べたに座り、子供用の絵本を読んでいる。
とても微笑ましい光景だ。
ここから分かる事は大人はあまり立ち読み、座り読みをしていない。
そして子供が本でいる本は字ではなく、絵が主体の絵本が多い。
本の値段が高いからタイ人は本を読まない?
本を読んでいる人などは見掛けないが、街中至る所で携帯を弄っている人は本当によく見かける。
仕事中も暇さえあれば携帯を触っている。
バンコクの街中でもほぼみんな携帯を使って何かしている。
タイでは本が高い事がタイ人が本を読まないという理由もあると思うが、
携帯電話は本なんかよりも全然高い。
そして、タイ人は最新の携帯電話や人気の機器が出たら直ぐに買う。
私の周りのタイ人もみな最新機種のiPhone6持ちだらけだ。
最新機種を持っている事は一種のステータスになっている。
給料がそこまで高くないタイ人でも借金してでもiPhone6を買ったりもしている。
今のタイでは本の値段が高いという事が本を読まない理由には当てはまらない。
本とは比べ物にならないが、本以上に高いものはいっぱいあり、タイ人は普通に購入している。
そして、ここから分かる事はタイ人は人気のあるものや注目されていることには目が無い。
何としてでも手に入れたいのだ。
タイでベストセラーになっている本もこういった所が原因で本が売れたのだ。
本の内容が素晴らしいという訳ではなく、口コミや話題性で本を買っているのだ。
タイの学生は本を読んでいる?
学生の本業は勉強だ。
学生ならば本を読んでいるのではないか?
カフェなどで大学の教科書を開いて勉強している人は見かける。
勉強、試験の為に本を読んでいる人はいるにはいる。
でも日本の図書館に比べるといつもスカスカだ。
バンコク大学の図書館に行って見てほしい。
学生はいつも外や食堂で可愛いタイ人女子大生が一杯で賑わっている
しかし、図書館は殆ど人がいない。
唯の本を置いている物置場と化している。
学生も一般のタイ人と同様やはり本をほとんど読んでいない。
タイ人は新聞は読んでいる
オフィスにも日々新聞は置いてあり、会社のタイ人スタッフも読んでいる
新聞を読んでいるタイ人はチラホラみかける
なぜ新聞は読むのに本は読まないのか?
本と新聞の違いは文字数の違いだ。
本は圧倒的に文字数が多い。
新聞は一つ一つの記事が記載されていて、一つの記事自体は字数は本程はなく、時間を掛けないで読むことが出来る。
なので字を読むことが嫌いではないのかもしれない。
タイ人はマンガは読んでいる?
タイでは日本の漫画が人気だ。
タイ語に翻訳されたマンガがいっぱいある。
実際マンガのみの本屋はタイに結構ある。
日本と同じように進撃の巨人、ワンピース、ドラゴンボール、ハンターハンターは人気である。
そして、日本のオタク文化も受け入れられている。
私の会社の漫画好きタイ人の家に行ったことがあるが、彼の部屋の本棚は日本の漫画で埋め尽くされていた。
日本の漫画に関しては私よりも全然詳しい。
彼はかなりの漫画好きで『亜人』とかも知っていて読んでいた。結構コアな漫画好きである。
タイの漫画はクソつまらないと言っていた。
私もセブンイレブンなどでたまに立ち読みしてみているが、ゴルゴ13のような劇画たっちで且つ妖怪みたいなのが出ててタイ語は読めないが、読まなくても分かるようなクソつまらなそう漫画ばかり店頭に並んでいる。
タイ人は本は読まないが、漫画は人気で読んでいる。
漫画は本よりも文字数が少ない、圧倒的に絵が多い。
絵が主体で字は補足的な形だ。
本は字を読んでその場その場の場面を想像しなければならない。
絵、漫画は想像しなくても直感的にアタマに入ってくる。
漫画という本は読んでいるが、文字数の多い本は読まないのだ。
タイ人は本を読むことが目的ではなく、買う事が目的。
そして、買った本はインテリア化する。
一緒に働くタイ人の家。夜の街で働くタイ人の家。
今までにも色々なタイ人の家に遊びに行った。
彼らの家にもそれなりに本は置いてある。
王様が表紙の本などが本棚に飾られている。
タイのセブンイレブンとかでは必ずと言っていい程置いてある売れているのかは物凄く疑問だがテッパン本がある。
私はあるタイ人女性の家でお坊さんが表紙の本についてどういう本なのか聞いてみた事がある。
お布施とかご利益とか仏教に関する本なんだろうなと思っていたが、実際にどういう本なのか良く分からない。
どういった本の内容なのか聞いたところ、タイ人女性は『ブッダ』の一言のみだった。
ブッダの本であることは表紙を見れば、誰にでも聞かなくても分かる。
色々聞いてみたが、そのタイ女性からは『ブッダ』と『タンブン』しか回答が貰えなかった。
ノルウェイの森を読んでそのままでいいのか?
面白い本を読んだら人に薦めたくならないだろうか?また同じ本を読んだ人の意見も聞きたくないだろうか?
おそらくこのタイ人女性は一行たりともブッダの本を読んでない。
ただ何となく本を買って一行も読む事は無く、そのまま本棚に直行し、インテリア化するのだ。
タイ人の多くの家には王様の写真が飾られている事が多い。
これに似たようなものだ
王様の本やブッダの本は家の飾り、インテリアとして使われるのだ。
タイ人は本を読むことが目的でなく買う事が目的でそして家の中のインテリアとなる。
タイ文字は複雑
タイ文字についても記載したい。
タイ文字は複雑だ。
タイ語を話せる日本人は多いが、タイ文字をしっかり読める日本人になると極端に数が減る。
読めてレストランのメニュー止まりだ。
外国人でタイ語がしっかり読める人はごくまれなのだ。
そして、タイ人もタイ文字の勉強には多くの時間をかけて習得しているらしい
英語の書籍をタイ語訳して本にしたら元の本の1.5倍に増えたりする。
タイ人は長ったらしいタイ文字の本を読むのが苦痛なのだ。
タイ人は本を読むという集中力が続かない。
どんな本でも1週間短くて三日位かかる。
そして、長い文章を読むという集中力もない。
タイ人と働くと分かるが、全体的にタイ人の集中力は高くない。
2時間以上も会議をしてしまうと最終的には殆ど話を聞いてない。
タイ人との会議は1時間が鉄則だ。
すぐ携帯いじったり、周りと話したり、無断でトイレ行ったりもする。
おそらく新聞などの短い文章であればそれほど苦痛ではなく、集中力もいらないのだ。
タイ人が本を読まないたった一つの理由
今見てきたように漫画や新聞などの短い文字数のものであればタイ人も読んでいる。
しかし、文字数の多い小説などの本はあまり読まれていない。
数日かけて本を読むのがだりぃのである。
長いタイ文字を読むのがうざったく、かったるいのである。
要するにタイ人が本を読まない理由は簡単で単純に面倒くさいのである。
最後に
電車の中、バス停、病院の待合室、コーヒーショップどこでもいい。
タイ人が本を読む姿はほとんど見かけないはずだ。
もしあなたもタイの街でふとした時に周りを見渡してみてほしい
タイ人が読書、本を読む姿を見る事が出来たらいいことが起こるかもしれない。