アジア旅 全ての旅人のバイブル 深夜特急

映画

あなたは旅が好きだろうか?
旅行が嫌いな人は今までに出会った事がない。
家族旅行、団体ツアー旅行、個人旅行、旅のスタイルは違えど、日本人、世界の人みんな旅行好きだと思う。
旅行はあなたが普段見る事や感じる事の出来ない世界へ連れて行ってくれる。
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私は個人旅行、旅券取得から交通手段、宿泊施設まで全て自分で行う個人旅行が特に好きだった。
旅券だけをまず購入して、アジアの街に来てから、街の雰囲気などで泊まる場所等を決めていた。
ASEAN 東南アジアの国はブルネイを除き、全ての国を旅した。
全ての国でバックパック一つでバスを乗り継ぐ旅をしたのだ。
なぜ私が個人旅行、またローカルのバスを使用して旅行する事にハマったかというとある著書の影響があった。

それが『深夜特急』である。

深夜特急

深夜特急のあらすじ

インドのデリーから、イギリス
のロンドンまでを、バス(特に路線バス、高速バスなどの乗り合いバス)だけを使って一人旅をするという目的で日本を飛び出した主人公「私」の物語であり、筆者自身の旅行体験に基づいている。
当初は日本からデリーまで直行してしまうつもりだったが、途中2か所のストップオーバーが認められる航空券を手にした私は香港とバンコクを選び・・・、様々な人々と事件に出会いながらロンドンを目指す。

深夜特急

小説と映像の二つの深夜特急

1970年代に著者の沢木耕太郎が実際に自分で旅をした紀行小説である。
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1990年代には俳優の大沢たかおによって映像化され、テレビ放送もされていた。
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私はこの小説を大学生の時に出会い、それ以後、アジア旅行一人旅にハマって行った。
旅の醍醐味はその土地で出会う人びととの交流に尽きると思う。
深夜特急では香港からロンドンまで沢木耕太郎が様々な国の人と出会い、成長していく過程が描かれている。

1970年当時からアジアは喧噪、活気に溢れていた。
45年経った2015年現在もアジアは未だ喧噪、活気に溢れており、この本を読むとアジアは変わっていないと感じさせてくれる。

また、小説が映像化されたものは駄作が多く、小説、オリジナルの方が良いという事がありがちだが、
1970年代が舞台の沢木耕太郎の小説と1990年代が舞台の大沢たかおによる映像化どちらも私は好きだ。
旅の中で出てくる出演者も役者ではなく、実際に現地の普通の人を使っているように見える。
また、大沢たかおは演技が上手いのか、半ば素で撮っているのか分からないが、脚本があるように思えず
そのまま旅している様子を映しているかのような映像が繰り広げられる。
映像を見ていると一緒に旅行しているような気分にさせられるのだ。
私は小説よりも実際に街や人を目で見る事が出来る大沢たかおの深夜特急の方が好きだった。

余談だが、大沢たかおの彼女役として松嶋菜々子も映像版の深夜特急には登場する。
当時は二人ともに売れない役者であったが、今考えると非常に豪華なキャスティングとなっている。
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香港からロンドンまで旅をするのだが、普通ならば終盤にかけて盛り上がってきそうだが、
深夜特急はトルコを越えた辺りからヨーロッパに入る終盤にかけて、盛り下がってしまうのだ。
深夜特急の旅はアジアが一番盛り上がり、アジア インドを過ぎた辺りからなぜか虚無感のような虚しさが広がるのだ。
これは小説、映像共に共通している。
インドを過ぎた辺りから詰まらなくなってしまうのだ。
やはり、アジアが一番活気や熱気があり、混沌で面白さがあふれている証拠で
小説も映像もしっかりと表現できている。表現せざるを得ないのだと思う。

あなたも旅が好きならば深夜特急を知っているかと思うが、
見たことがないならば一度深夜特急を見てみる事をおススメしたい。