人種差別の歴史といじめ問題の原因と対策について

人生ノート

岩手県の中学2年生がいじめを受けて自ら自分の命を絶ってしまった。
とても心苦しい事件であり、胸が痛い。

最近日本のニュースを見ていて、中学生のいじめに関連した悲惨なニュースが後を絶たない。
川崎の中学生1年生の事件もイジメが元々の原因だった。

いじめ問題を考える

いじめとは何か

いじめとは何か?

いじめという言葉はよく聞く言葉ではあるが、皆さんはハッキリと答えられるだろうか?
まず、はじめにいじめとは何かについて私の考えを述べていきたい。

皆さんがイメージするいじめと言えば集団での嫌がらせをイメージするのではないだろうか?

私は少し異なり、私が考えるいじめの定義は大勢だろうか、一人だろうか強い者が弱い者を差別して攻撃する事だと考えている。

逆の言い方をすると、弱い者が大勢で強い者を差別して攻撃してもイジメにはならない。

こう考える背景を私の中学時代の経験を基に記載をしたい。

私の中学時代のある友人は素行が悪く、学校の評判を落とすような地域でも札付きのワルだった。
そして、その不良だった私の友人は多くの同じ中学に通う同級生から攻撃を受けていた。

同級生から『あいつのせいで学校のイメージが悪くなる』
『高校受験の際もあいつと同じ荒れた不良の学校だと思われたくない』

このような嫌がらせ、悪口、陰口を叩かれていた。
同級生だけではない。
担任の先生からも『あいつは学校に必要ない』と差別するように言っていた。

当の本人もその事は自覚していた。

大勢から攻撃を受けていた事をハッキリ認識していたのだ。
彼は他の学生とは違う。みんなが差別をして攻撃をしていた。

これは大勢が攻撃をするいじめのように見えるかもしれない。
もし私がこの不良友人だったら心を痛めていたに違いない。イジメられていると感じたと思う。

しかし、実際には言葉の攻撃を受けていた彼は全く気にしていなかった。
単車で学校には来るわ、他校とはケンカするわ、カツアゲはするわで、同級生や先生からの攻撃など全く気にしていなかったのだ。

彼はとても強かった。

立場的には大勢から攻撃をされ、差別をされていたが、彼は何も感じていなかったのだ。

この私の友人のように大勢から容赦ない非難をされていても、差別をされても当の本人が何も感じない強い人間であればイジメにはならないと思っている。

逆に弱い人間であれば本当に些細な言葉でも例えそれが大勢ではなく、一人から言われた発言だとしても、深刻な苦痛を感じ、いじめと捉えてしまう。

いじめは大勢だろうが、一人だろうが、強い者が弱い者を攻撃する事なのだと思う。

いじめはどこの世界でも溢れている

いじめの世界

私自身、中学生の時にイジメを目の当たりにした。
そして、私自身もいじめのターゲットにされた経験がある。

おそらくどの中学にもあるのだと思う。
誰だっていじめを受けた体験はあるのではなかろうか?

あなたは気づいていないかもしれないが実はあなたがいじめをしている加害者になっている可能性だってあるのだ。
いじめをしている側はいじめと思っていなくとも、いじめを受けている側はいじめと思っている程心を痛める事もある。

今ニュースになっている中学生のイジメは岩手だけではない。
程度の差はあれ、イジメはどの世界にも存在してしまっていると私は考えている。

イジメが100%ない学校など無い。

ニュースにはなっていないが、日本全国どこの中学にも存在している問題であるのだ。
最近ニュースになっているいじめは今発生したものではなく、遥か昔から存在しているものでもある。

中学時代は多感な時期で、少しでも他の人と違う事やおかしなことをしてしまうと変わった奴だというレッテルを張られ、いじめの対象となる。

いじめとは

些細な言葉使いがいじめになってしまう。
私の中学にもいじめを機に不登校となってしまった同級生がいた。

いじめと言えば不良が弱い学生をイジメるイメージがあるかもしれない。
しかし、不良が気に食わない奴をイジメるだけではない。
いじめをしている不良も不良の世界では先輩に呼び出されてリンチされたり、学生には高額なカンパを要求されたりもしている。
私自身がこのような不良の先輩から多額のカンパを要求された友人を見てきた。
不良になればイジメられないという事は無い。

そして、不良とは正反対の成績優秀な学生も生意気だと思われイジメのターゲットになる。
優等生ならばイジメられないという事も無い。

私は女性ではないので、女性のいじめはハッキリわからないが、中学時代女子中学生の間でもいじめはあった。
みんなでシカトするような感じの陰湿ないじめだ。

ここで何が言いたいかというと、誰でもいじめのターゲットになりうるし、イジメはごく一般的に存在していることなのだ。
昨日はいじめをしていた側が翌日はイジメられる側に回る事だってありうる。
実際そういう人が周りにいなかっただろうか?

いじめはごくごく一般的に発生してしまっているものであるのだ。

大人の世界のイジメ

職場のいじめ

イジメは中学だけに存在しているのではない。
大人の世界にもイジメはある。
職場のいじめも中学同様どこにでもあるだろう。

上司が徹底的に部下を追い詰める。
これもイジメの一種だ。

子供の世界だけではない。大人の職場の世界にもいじめは存在しているのだ。

そして、いじめの問題は子供、大人の世界、日本の問題だけではなく、世界にも同じように存在している。

世界のいじめ問題

いじめは強い者が弱い者を差別して攻撃する事。
世界にもこのいじめが存在している。

皆さんは海外に旅行に出た時に人種差別を受けた事は無いだろうか?
私は人種差別もイジメの一つだと思っている。

私自身、多くの国に旅行に出かけて人種差別を受けてきた。
せっかくお金を貯めて好きだった国を旅行しにいったのに、その好きだった国の人達にチーノ(中国人を意味する侮蔑)と罵声をかけられとても嫌な思いをした事がある。

人種差別は苛めとまで言えるほど深刻なモノではないかもしれない。
しかし、物事の本質はとても良く似ている。

いじめも人種差別も差別して攻撃する事なのだ。

世界のいじめ、人種差別の歴史

人種差別

人種差別の問題はとても根が深い。
人類が辿ってきた人種差別の歴史を振り返ってみたい。

アメリカ合衆国の黒人奴隷制度

黒人奴隷制度

人種差別と聞いておそらく最も有名なのが黒人奴隷制度ではないだろうか?
アメリカは黒人を奴隷として扱っていた。

同じ人間とは思えない仕打ちや家畜のような扱いを黒人奴隷に対して行っていたのだ。

マイケルジャクソンはなぜ肌が白くなっていったのか?
私が考えるに黒人奴隷や差別の問題が背景にあると考えている。

今のビルボードチャートやクラブシーンを見ると黒人ミュージシャンがトップチャートを占めているが、
マイケルジャクソンが大ブレイクした1980年代はまだ黒人差別が色濃く残っているような時代だった。
黒人でブレイクしていたミュージシャンはまだまだ少なかった。

マイケルジャクソン自身は白人に憧れていたに違いない。差別もされていたのだろう。
そして、日に日に肌の色が白くなっていく。
もしマイケルジャクソンが今の時代にブレイクしていたら、果たして彼の肌の色は白くなっていったのだろうか?
私はマイケルジャクソンもイジメ、差別をされていたと考えている。

つい200年位前には奴隷制度が存在していて、30年前までは黒人に対する人種差別も蔓延っていたが、

黒人の地位も高まり、奴隷制度も無くなった。

今の現代ではマイケルジャクソンのように有名になる黒人ミュージシャン、ハリウッド俳優もたくさん出てきている。

黒人のアメリカ大統領も生まれている。

同じアメリカという国で黒人奴隷制度が行われていたとは思えない程に地位向上している。

南アフリカのアパルトヘイト制度

アパルトヘイト

南アフリカは徹底的な黒人と白人の差別を行っていた事で有名だ。
それがアパルトヘイト制度だ。

聞いたことある方も多いはずだ。

この黒人と白人のアパルトヘイトという差別に異を唱えたネルソンマンデラは1964年に終身刑を言い渡されてしまう。
そして、27年間の間投獄されてしまうのだ。
徹底的な人種差別、苛めをネルソンマンデラは受けていた。

しかし、マンデラは1990年に釈放され、1994年に徹底的な人種差別、イジメを受けていた南アフリカの大統領となる。

そして、今現在ではアパルトヘイトは無くなり、黒人と白人が共存して生きている。
南アフリカも人種差別に対して大きく前進している。

ドイツ ナチスヒトラーのユダヤ人虐殺

ホロコースト

第二次世界大戦のナチスドイツヒトラーはユダヤ人に対してホロコーストという名の徹底的な人種差別、民族浄化を行った。
ヒトラーはドイツの士気を上げ、国民の支持率を上げる為に虐殺を行った。
600万人ものユダヤ人を虐殺したのだ。

私が一番好きな映画『ライフ・イズ・ビューティフル』でも描かれている。
600万人と言ってもハッキリ言ってその数にあまりピンとこない。
しかし、600万人の一人一人に人生があった。『ライフ・イズ・ビューティフル』を見てそう強く感じた。
歴史の大きな悲劇として今も強く人々の心に刻まれている。

そして、今現在の世界ではこのような事はユダヤ人の虐殺は無くなった。
ナチスのような考えを持った政党が第一党になる事も無くなった。
ドイツも人種差別に対して前進をしている。

イギリスによるアボリジニ狩り

アボリジニ

人間の手によって唯一絶滅した人種をご存じだろうか?
それが、オーストラリアのタスマニアン・アボリジニだ。

イギリスは徹底的な人種差別をアボリジニに対して行った。

イギリス人はアボリジニ狩りと言って、狩猟、動物の狩りを行うかの如くアボリジニを虐殺していった。

虐殺した数こそヒトラーに遠く及ばないかもしれないが、イギリスもアボリジニに対して残虐極まりない行動をしているのだ。

人種差別ではなく、同じ人間とは思っていないので本当に動物を殺すかの如くアボリジニを殺していたのだ。

そして、人類で唯一人間の手によってタスマニアン・アボリジニは絶滅させられてしまう。

歴史の教科書には載っていないかもしれない。しかし、実際に行われた隠れた悲惨な人種差別の歴史があるのだ。

今現在はこのようなことはなくなり、アボリジニに対して償いとして補償を続けている。
アボリジニ対する人種差別からも前進している事が分かる。

人種差別の歴史から分かる事

奴隷制度、アパルトヘイト、ユダヤ人虐殺、アボリジニ狩り。
ネルソンマンデラのように価値観の違いにより投獄されるまでになってしまった偉人もいる。
悲惨な人種差別の歴史があるが、今現在も行われているものは一つもない。

今紹介したような歴史とは別に今現在も進行形で人種差別が行われているモノも残念ながら存在している。
しかし、一つ言える事は全て無くなったわけではないが、人類は人種差別に対して進歩している。

人種問題

いじめはなくならないのか?

世界のいじめである人種差別の歴史を見てきたが果たしていじめはなくならないのか?
いじめの原因と対策について私がいじめられた経験を基に記載していきたい。

私のいじめられた体験

私は中学時代サッカー部に所属していた。
サッカーに没頭する日々だった。

そんなサッカー少年だった私だが、詳しい時期は覚えていないが、ある事件を境に私のあだ名はしばらくの間サッカー部の仲間から屈辱的な愛称を付けられることになった。

あだ名を付けた私のサッカー部の仲間は面白おかしく冗談半分であだ名をつけたのだと思う。

でも、私自身は当時とても心を痛めていた。

こんな事で悩んでいるなんて誰にも打ち明ける事は出来なかった。

中学時代はとても多感な時期だ。悩んでたなんてとても言える事ではなかった。

そして、しばらくの間、同級生から嫌がらせを言われるようになった。

私があだ名を付けられた原因は私の行動時代にあったのだが、当時の私は気が気ではなかった。
どうにかして隠したい自分の汚点だったのだ。

いじめの原因と対策

今紹介した私の実体験はその当時いじめを受けたとても悲惨な過去だ。

何故いじめられたのか?そして、どうすればいいのか?
いじめの原因と対策を私の経験を基に記載したい。

いじめの原因

いじめ原因

私がいじめられた原因は普通の中学生はしないであろうことをしてしまったからだった。
イジメは差別する事から始まる。

私の同級生がしていなかったことを私はしてしまったのだ。
ここにイジメられた差別対象となる明確な原因があった。
他の人にはない差別対象になる行動が私にはあったのだ。

いじめの対策

いじめの原因

なぜ、今私はこのいじめの体験を語る事が出来るのか?

それは大人になって考え方、価値観が大きく変わったからだ。
成長したとも言えるかもしれない。

中学時代イジメを受けた原因の行動を大人になっても取ってしまった事があった。

しかし、中学の時にあんなに気にしていた事が全く気にならなくなっていたのだ。

人は成長し、価値観も変わる。

中学当時心底心を痛めていた事も色々な事を経験して大人になり気にならなくなっていた。
色々な事を経験するので中学の時のいじめの原因になった行動の事なんてどうでもよくなったのだ。

もし、今の私の考え方を持った状態でイジメられていた当時の私に戻れるならば、
ある屈辱的な愛称で罵声を言われても何も感じないだろう。イジメられたと考えないだろう。

色々と経験をして視野を大きくして強くなる事。
私の不良の友人がそうだったように強くなれば、例え大勢から非難、嫌がらせを受けてもイジメを受けているとも感じなくなる。
強い人間はいじめを受けないのだ。

しかし、大人になる前の中学生にはこのように色々と経験し強くなる事は難しい。

では、どうすれば彼らいじめを受けている中学生を助ける事が出来るのか?
やはり中学生のような子供に対しては大人の助けが絶対に不可欠だと思う。

私たち大人が出来る事

中学時代は狭い世界、閉じられたような世界で生きている。

行動範囲は良くて地元の周辺駅5駅位までだろう。
海外に出て遊びに行くなんてことは今の中学生でもほとんどいないはずだ。
世界はもっと広い、色々な考え方を持った人たちが生活している。
海外に出れば視野が広がり、強くなる事が可能だ。
しかし、中学生にこれは難しい。

やはり、周りの大人がもっと本当に大切な事を教えて上げるべきだと思う。

私は学校で教えてくれること、教科書に載っていることはハッキリ言って社会に出てしまうと殆ど役に立たないと思っている。
少しでも子供や生徒に異変を感じていたら大人が相談に乗ってあげるべきなのではないだろうか?

いじめの無い世界を作る事は難しいだろう。
人は千差万別でそれぞれ異なった考え方を持っている。

千差万別

そして、この異なった考えを持った人がいてそこに差別がある事が原因でいじめを生んでしまう。
一方で、異なった考えを持つ人がいる事は良い所でもあるのだ。
私は全ての人が同じ考えを持った世界などつまらないのではないかと思う。

異なる人がいるからこそ異なる考えを持ち、異なる人に対して異なる意見を発する。
これは至って普通のことなのだ。

異なる人がいるからこそ、いじめをなくすという事は出来ないと思う。

しかし、中学生のような狭い世界で生きている子供たちはこのように大きな視点で物事を捉える事が出来ない。
友達が差別したり、先生が発言した事が絶対であると思ってしまうような世界に生きている。
友達や先生の言った事が大きな影響を与えるような環境に生きていると思う。

学校なんてやめればいいし、行かなければいい。
学校の勉強なんて果たして社会に出て本当に役に立たない。
学校の勉強をいくらできたとしても、社会で100%上手くいく保証はない。
学校の先生なんて社会に出ないまま先生になっているのが大半だ。
残念ながら、社会を知らない大人が先生になっているのだ。
一概には言えないが、先生たちを言っている事は100%正しくはない。

でも今の中学生には学校の勉強が一番だし、友達、先生の発言に影響を受けてしまう。
実は自分がとても狭い世界に生きている事を知らないのだ。

このように狭い世界で生きる子供たちを守れるのは大人しかいない。
親身になって助けてあげるしかないのだ。

教える事

なんでもいいから子供たちの相談に乗ってあげる事、目をそらさない事が重要なのではないだろうか?
イジメは良くない事、カッコ悪いことと学校の先生や親がしっかり教えて上げる事が重要なのではないだろうか?

子供達を救えるのは周りにいる大人たちだけなのだから。

最後に

世界の偉人を見てほしい。

マイクロソフトのビルゲイツ、アップルのスティーブジョブス、フォードのヘンリーフォード、シャネルのココシャネル、Dellのマイケルデルなど、その他多くの偉人たちが学校を中退して世界的な企業を立ち上げている。

極端な例に過ぎないかもしれないが、学校に通ったからといって必ず上手くいくものではない。

今回の岩手の事件はどのようないじめを受けていたのかハッキリは分からない。
しかし、生徒から先生へSOSを出していた事はニュースから見て取れる。

もし、あなたが、学校でいじめに遭ってしまっても大人にもっともっと相談するべきだ。
そして、相談された大人は本当に親身になって広い視点で子供の話を聞いてやるべきだと思う。
中学時代は親が過保護になる位子供を守ってやるべきだ。

イジメの無い世界を作る事は難しい。

でも、人類が人種差別の問題を一歩一歩改善しているようにいじめの問題も改善していけるはずだ。
その為には大人である我々がもっと真剣にいじめ問題に取り組むべきなのではないだろうか?

これからイジメ問題が少しでもなくなっていくように心より願う。